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「カウンセラーに傷つけられた」

ときどき、「よそのカウンセラーやセラピストに、こんなことを言われて傷つきました」と教えてくださる方があります。

人間対人間ですから、相性ということもあるし、その体験には、後でわかる意味もある(無駄ではない)のですが、でもやはり、その方(お客様)にサービスを提供する援助者(カウンセラー、セラピスト、ヒーラー)が、「(あなたがどう感じようが)私は私の思ったとおりのことを言う。いいと思った施術をする」「それを受け取れない(いいと思わない)のはあなた側の問題」という言い方をしてしまう事例に接する度に、私はとても悲しくなります。

だいたい、そう言ってお客様を傷つけて帰してしまう援助者は、プロとしても人としても未熟です。

「あなたのため」と言っていますが(そして本当にそう思ってもいますが)、「あなた」のことを見ているのではないのです。見ているのは「自分」のことだけなのです。

自分が、称賛されたい。
自分が、感謝されたい。
自分が、いい気持ちになりたい。

称賛されず 感謝されず いい気持ちにさせてもらえなかったからといって、怒っちゃだめでしょう。

自分のやっているレストランに来てくれたお客様が、自分の出した料理が不味かったらしく残した・・・という時、
自分の料理を省みるのでなく、お客様の “料理を残したという行動” を非難したり、”料理を不味いと感じた舌” を馬鹿にしたりして、どうするんでしょう・・・

もちろん、援助職だって他の仕事同様、自分が喜ばれたくて、喜んでもらうことを自分の喜びとしたくて、仕事をしていると思います。

でもやっぱり、
「その援助の仕事に、祈りはありますか?」
「愛に基づいていますか?」
「相手を助けたいのですか? 自分が助かりたいのではないですか?」
と問わずにいられません。

昨日もお客様から
「あるカウンセラーから叱責され、否定され、最後、通室の継続をキャンセルしたら、呪うような捨て台詞を吐かれた」
というお話を打ち明けられました。

どう見てもそのカウンセラー自身が持つ問題が、お客様の辛さによって喚起されてしまったことによる出来事のようでした。

自分を訪ねてきてくれるお客様が自分の問題を映す・・・、マッチングが起こるというのは、本当に頻繁にあることです。
というより、マッチングが起こる相手だから引き寄せ合って出会うのですが・・・。

援助職に就いている人は、そのことを十分に理解しなければならないと思います。

そして自分の心を覗き、抑圧や葛藤に気づいて、より深いレベルで癒されていくことを常に心掛けていなければならないと思います。

以上、自戒を込めて。

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