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「暇な仕事」にうんざりしていた日に・・・

昨晩、息子のサクから「いま時間ある? 電話できる?」とLINEメッセージが来ました。
OK、と返すと、仕事を上がってアパートへ帰ってるところだというサクが電話を掛けてきました。

ホテルで フロントとベルの仕事をしているサクですが、今日はドアボーイ係オンリーの日で、しかもお客様が少なく暇だったので、「何時間もドア脇に立っているだけ」だったそう。

サクは忙しく動き回りたい子で、そして、”接客” をしたいんですね。
だから、ドアボーイのみの、大概の時間ただただ立っている・・・という日はツラい。
ぼーっとなることもあるらしいです。

今日もそんな日だったようですが

「今日は2人の人に、教わったことがある」
「ハッとなった。明日からはもう、暇でうんざりすることは無い」
と言いました。

その2人のうちの1人は、ツアーのお客さんを連れてきた、顔見知りの旅行代理店の添乗員さん。

「お客さんの顔 覚えるのって得意ですか?」
と 雑談の中で聞いてきたのだそうですが、サクが「苦手なんです。苦労してます」と言うと、ご自身が国内外の一流ホテルで出会った凄いドアボーイたちの話を聞かせてくれたのだそう。

彼らは、お客さんを一度見たら覚えており、逆に、初めての人がドアを通過しようとしたら初めての人だと分かるらしい、とか、手帳や頭の中にはお客様データが膨大に記録されている、とか・・・

サクはそれを聞いて我が身を省み、そして「目が覚めた」のだとか177.png

もう1人は、いつも笑顔でお客様を運んでくれているカートタクシーの運転手さん、60代。

とにかくいつも温かい笑顔で親切な接客をしているおじさんなのだそうですが、
今日はサクと同じように暇だったおじさんは、延々待機の時間を過ごしていたにもかかわらず、持ち場を離れず弁えた範囲で “必須でない” 仕事をしているのに気づいたと言います。

この人は仕事中、暇だろうが決して気持ちや手を抜くことなく、笑顔で心を込めて何かをしてるんだ、と。

そして、お客様には親切で気の利いた言葉がけをしているのを見て、
「穏やかでのんびりした雰囲気ながら、どれだけ気を張ってるのか、それから、自分の仕事に責任感とプライドを持って取り組んでるのかが、今日はよーく分かった」そうで・・・。

おじさんが、あるファミリーの記念撮影をしてあげて、小さなお子さんたちを楽しませつつカートに乗せて行ったのを見送りながら、いい仕事をしてるなぁと感じ入ってたら、
戻ってきたときに「お客さんとは一期一会だから大切にしたいよね」、「私ね、お客さんとの出会いが嬉しくて有り難くて、この仕事、楽しくて辞められないんですよ」と ニコニコ笑いながら言ったのだそう。

おじさんは俺のように「暇な日はうんざりだなぁ」なんて思わないで全力だし、仕事終わりにはきっと毎日、「今日もいい日だったなぁ」とニッコリして帰路についてるんだろうなぁと思った、とサクは言いました。

今日は、添乗員さんから聞いた話と 運転手さんの姿から、反省したり気持ちを新たにしたり・・・、とってもいい日だった、とのことでした。

「面白い仕事」と「つまらない仕事」があるわけじゃないですよね。
どんな仕事も面白くできるし、つまらなくもできる。
JOBで終わるかCAREERにしていけるか…、先ずはここのところの意識ですね。

サクは、そのことについて考えるきっかけをくれた2人に感謝したんでしょう。

元「ゆとり王子」のサク、ちょっとずつですが確実に、成長しているもよう。

嬉しい電話でした🐢

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