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「どうして自分はまだ生かされているのか」

先日、3.11で無二の親友を失った、という方(30代男性)とお話ししました。
9年経つけれど今なお、「あの時ああしていれば・・・」「あの時あんなことをしなかったら・・・」と、無数の〈選ばなかったこと〉への後悔が心に浮かんでくる・・・とおっしゃっていました。Anniversary reaction(記念日反応、命日反応)も重いままのようでした。

私の住まいは埼玉なので「故郷は東北」「進学/就職を機に関東へ来た」という友人・知人が周囲に多く、震災で大切な人、大切な場所を失って傷ついている・・・という人のお話に実際に接する機会が身近にたくさんあります。今朝はテレビで、今も5万人近くの被災者が避難生活をしていると報道していました。

この9年、酷い喪失感と悲しみから抜け出せず蹲るようにしてきた人あり、やり直すこと・前へ進むことに注いできた人あり、新しいライフワークを見出した人あり・・・さまざまです。
冒頭の男性は、「3月11日は、自分に問う日です。どうしてあんなによく出来て優しくて皆から慕われ頼りにされていた奴が死んでしまったのか。それに対して、どうして別に夢も希望もない孤独で怠け者でしょうもない自分がまだ生かされているのか・・・」そう言いました。
「その問いかけへの答えを自分で出せるまで、頑張って生きていくつもりです」とも。

私も自分の居る場所から、3.11で亡くなっていった人を悼み、大切な人、大切なものを失って今も苦しむ人のこれまでを想い、また、これからの健闘を、祈りたいと思います。

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