私には 番組名で “毎回録画設定” して見ているテレビ番組が幾つかあります。
毎期のドラマ数本のほか、「渡辺篤史の建もの探訪」「カンブリア宮殿」「ソーイング・ビー」「あてなよる/大原千鶴」「A-Studio」「報道特集」「ブラタモリ」「岩合光昭の世界ネコ歩き」・・・(あれ?まだまだある…割愛します汗)・・・そして「プレバト!!」。
その「プレバト!!」の人気コーナー、俳句の査定ランキングの講師をしていらっしゃる、俳人・夏井いつきさんを、「プロフェッショナル 仕事の流儀」でやっているのを見ました。
私は俳句を詠むことは全くありませんが、「プレバト!!」で夏井先生を知った多くの人とお そらく同じように、毎週の番組で出演者が披露する作品を夏井先生が添削、講評されるのを見るうちに、17音で作る俳句というものの世界に魅了されていった一人です。
移ろう自然、生きるものの営み、身の回りにある愛らしいもの、美しいもの…、それらに自分の五感が反応し、心が動いたとき、それを17音に収めて表現して読み手に伝える・・・。”日本語の人” で、よかったなぁ…と感じる、楽しいひとときです。
「プレバト!!」での夏井先生は、”毒舌なっちゃん” としてお馴染みですが、厳しいことを仰ることはあっても添削指導は「おお!」と感心させられる見事なものばかり。また、先生はたまに、番組で良い作品に出会ったとき、その作者に「よく頑張って勉強したね」と賛辞を送りつつ目に光るものを見せることがあります。先生は本当に先生で、先生は本当に愛の深い人、と思います。
仕事の流儀のような番組で、夏井先生が高校の国語教師を辞めて俳人として生きることを決めて生きて来られたという道のりの一端を紹介しているのを見ると、改めて夏井先生がその人生で体験してきているものの豊かさを想うし、だからあんなに見る目が確かで愛が深いのだろうなぁと納得します。
夏井先生の「人と人は言葉でしか つながれない」という言葉、そのとおりだなぁと思いました。
私たちは、言葉以外でも、言葉にできない部分でも、もちろん “つながった” という感覚は持つわけですが、やっぱり私たちは、言葉で感じ取り、言葉で考えますから、言葉でつながるのだと思います。
それから番組の最後、「プロフェッショナルとは」の問いに夏井先生は、
「俳句は、真剣な遊び。真剣に自分の心と体を喜ばせる遊び」
「私は一生、真剣に遊び尽くす。それだけ」
とおっしゃっていました。
真剣に遊び尽くす。素晴らしい。
これは私、若い頃だったらピンと来なかった言葉かもしれませんが、還暦を目の前にしている今は、心に沁みます。
せっかく生まれて来たのだもの、自分の選んだ場所で、自分なりの遊びを、真剣にやり尽くしたい、と心から思いました。
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