もう随分前になりますが、「アファメーション」とか「引き寄せ」とか、流行ったことがありましたね。
アファメーションというのは、自分自身に対する肯定的な宣言を言います。
「私は〇〇として成功します」「私はこれに恵まれ幸せです」などというポジティブな言葉を繰り返し唱えることで、その状態を自分自身の心の深層、潜在意識に届けて叶える…というものでした。そういった書籍とかセミナーだとかが溢れていた時期も、ありました。
先日、ある集まりに参加したとき、そのアファメーションを「長い間続けたのに何も効果が無かった」という話をしている人がいました。その人は親しい人ではありませんでしたし、カウンセリングの場でもないので、私はその話、黙って聞いていただけでしたが…。
尋ねられたらお話ししたのは(…いや、しなかったか…)、こんなことです。
まず、たとえば「私は〇〇で成功します」という呪文を しつこく言い続けたとしても、その人が自分の “不足” や “不満” (成功できない自分)を前提にしてしまっていたら、その「私は成功します」は叶いません。”無い” 状態なんだから仕方ないじゃないか…と思うかもしれませんが、そうであるなら、いくら宣言、断言したところで、叶わないです。
お客様とのセッションの中ではときどきお話しすることですが、まず私たちは例外なく、とても大きな〈流れ〉の中にあるのだからそれは理解しておかなくてはならないです。
そのなかで私たちそれぞれが様々な体験をして様々な思いをするわけですが、願ったり宣言したりするなら、その様々な体験のうち、少しでもポジティブな(嬉しい、楽しい、満足だ、幸せだ、有り難いことだ・・・という)”確かな実感” を使わなかったら、きっと叶ってはいかないでしょう。
ほんのささやかなものでよいのです。このポジティブな感覚が、”ゼロ” ではなくて “プラス0.01″ …ほんの僅かでも、ある必要がある。逆に、ネガティブな感覚、感情が、ゼロ以下(たとえマイナス0.01であっても…)になっているなら、そういうときは、何かを願ったり宣言したりしても、無理なのです。そういうものです。
そんなこと言われたらもう絶対無理だよ、絶望するしかないよ・・・と言われそうですが、そんなことは決してありません。
叶えていく(=良い流れを作り出していく)ためには、コツのようなものがあります。
それは、上に書いた「ポジティブな(嬉しい、楽しい、満足だ、幸せだ、有り難いことだ・・・という)実感」を、ささやかだからといって決して侮らずに、見逃さずにしっかり受け取ることです。「プラス1」ですらない「プラス0.001程度」なんてどうでもいい、と思うようではいけません。
自分に訪れている僅かな幸せに、気づいて感謝しようと思えるかどうか…です。
それから、何より大事なのは、「全ての出来事が今の自分には必要なんだ」と思って(というか、信じて)、その困難な状況や不運・不幸な体験の意味を、ちゃんと考えることができるか…ということです。
そういう姿勢、そういう覚悟を持って、表層的にならず深いところにあるものを見ていくんだ、と決めることができたら、停滞、失敗、挫折の中にあっても、そこにはキラッと光って、こっちだよ、と道を照らしてくれるようなものに必ず気づいて、「うん、これでいい」と思える場所の方へ、順調に進んでいけるはずです。
私もつい最近、この感覚は よーく記憶しておこう、と思える、出来事の連鎖(スリル満点でしたがクネクネしながらも良い流れに乗れた…ということ)を体験しました。
うまくいくときの感覚を記憶しておくと、”次” がラク。
そうやってコツを掴んで、どんどん “幸せの達人” になっていくように思います。
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