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「あえて傷をつける」話(美容皮膚科にて)

もう10年ほど行っていなかった美容皮膚科に、昨年くらいから再び、行き始めました。
今は多種多様な機械や薬剤があって、いろいろな方法でアンチエイジングの助けになる施術をしているのだな、すごいなぁと感心します。
シミ、くすみ、たるみの改善・・・というのは確かに魅力的なんですけれど、なかなかの高額になりますし、医療ではありますけれど自己満足の世界というところがありますから、ちょっと躊躇したり・・・。
でも、特に顔については、どんどん「こんなはずでは…」「朝から憂うつ」と思うことも増えてきましたので、若干遅きに失した感はありますが、できる範囲で適当な施術を選んで続けていこうかなと考えているところです。

照射系の施術ではよく、「あえて傷を作って、その傷が治っていく過程でコラーゲンやエラスチンの生成を促進する」・・・というものがありますね。ほんとにいろいろなものがあります。
説明を受けたりネットに出ている情報を目にして「なるほど・・・」と思うとき、私はときどき、「人の心の傷と そこからの回復」に、連想が飛びます。

仕事柄、生まれたときや子どもの頃に親や大人たちから傷つけられて・・・という体験をお客様からお聞きする機会が多いわけですが、皆さんその傷ついた状態から、「自己治癒力」を使い、自分の歩く道の途上での「出会い」を使って、傷を治していくんですよね。
簡単ではないことも多いですが、皆さん、自分についている傷の形や深さに気づいて、その痛みや影響を思い知って、そしてそれを治していこうとします、自分がもともと備えている治癒力によって。

その、痛みを取って、望ましくない好きじゃない影響を排除して、なりたい自分になっていこうとする過程に起こってくることに、私はしばしば感動するのですが、それってやはり「もともと傷がついていたからこそ」なわけです。

傷による不快感とか痛みとか不具合があるからこそ、それをなんとかしたいと思う。
そしてそこに取り組んでいるうちに、私は本来の私を見つけて、そうだ!本当の私として生きよう!という意思を持つようになる。
そうすると、持っている自己治癒力が、力強く作用し始めるんです。ただ単に、傷の痛みが減った、消えた、というところで終わるわけでなく、ひと皮ふた皮むけて格段に輝きを増すんです。

そんなふうになっているんだなぁ、だから「傷つけられた」と怒ったり恨んだり、私はせいぜいこんなもんだなんて侮って放置しているのは勿体ないことなんだよなぁ・・・
そう実感する度に、”親が子を傷をつける” というのは (大抵の親は、傷つけてやろうと思って傷つけていないですが)うまい仕掛けなのかもしれないと思い、その「つけられた傷」は、大事に利用した方がいい、と思うんですね。

・・・と、美容皮膚科で「皮膚の深いところにあえて傷をつける」施術に、心の古傷の治癒に思いを馳せる郷家でした。

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