月9ドラマ『海のはじまり』、昨晩は最終話でした。
このドラマは、親子関係、妊娠・出産、中絶、若い母親が我が子を残して がんで亡くなること・・・と、重い事柄を扱ったものでしたし、映像や音楽が余韻・余白を大いに作り出している、”深くじっくり考えることを促されてしまう” 作品だったと思うので、軽くて 善悪、白黒、正誤をハッキリスッキリさせてくれるタイプの作品が好きな人たちには、受け入れがたいところの多い作品だったようです。
毎話終わるごとにネットに上がる記事へのコメントを見かけて、「そうか、気に入らないんだね」「なるほど、こういうことを許せない!って怒ってしまうんだな」「そんなに(登場人物を)責めなくてもいいのに…」と、その受け止め、感想に、びっくりしたり考えさせられたりしました、勉強にもなりました。
登場人物たちは皆それぞれに、一生懸命だけれど「間違うこと」のある人たちでした。
そしてその「弱さ」が誰かを困らせたり傷つけたりもしました。
そこが一定の視聴者の不快感や怒りを誘っていたようでしたが、私からすると「いくつになっても 誰だって間違うよね」「がんばれがんばれ、気づけ気づけ」「苦しんで、抜けて、そこへ辿り着いたんだな。よかったなぁ」ばかりでした(おばあさん なんですよね、私は)。
生きていると、間違う。生きていると、何かを忘れないとやっていかれない、と思うこともある。
でも、それでもいい。自分で考えて自分で決めたことを生きていけばいい。
大切なものに出会ったら、それをちゃんと大切にして生きていくことだ。大切な人を大切にして、また大切な人から大切にされることだ。
そうしていけば、守られ継がれていくものは必ずある。必ず 繋がっていく。そしてそれは尊い。
そのことを信じて歩いていこう。どんどん幸せになっていこう。
観終えてそんなことを思いました。
31歳だという若い脚本家さん(看護師・助産師として働いた経験のある方だそう)と演者、スタッフの皆さんが届けてくれたものを ずっと忘れないだろうと思った、とてもいい作品でした。
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