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2年半ぶりのRさん【お客様からのおたより】

私がまだレンタルルームでセッションをしていた2015年に「できれば英語でカウンセリングを受けたい」と言って来られたRさん(30代の外国人女性)。
残念ながら無理ですとお断りしようとしたら、それでは日本語でOKです、と言ってくださって、それ以来セッションを重ねて来た方でした、ときどき英語の混ざる日本語で。

が、一昨年の「アメリカへ暫く行ってくる。戻ったら連絡します」の言葉が最後になっていました。
私はときどき「Rさんお元気かな・・・」「どこの国にいらっしゃるんだろう・・・」と思い出していましたが、一切連絡はありませんでした。

◆◆◆

そのRさんから 先週突然メールが来て・・・
昨日、2年半ぶりにいらっしゃいました。

私のことはずっと心の中にあって、このトンネルを抜けたら会いに行こうと思っていたのに時間がこんなにかかってしまった、と言って、これまでの出来事を語ってくれました。

お話を聴いたら、想像を超える激動の2年間を過ごしてきたことが分かりました。
世界のあちこちを飛び回りお仕事をして来た有能な彼女でしたが、その仕事を辞め、人に会えない、電車にも乗れない状態で、ご自宅から出られなくなり・・・
一時期は「死なずにいることが唯一できること」「死にたいけど、あと1時間生きてみよう、1時間生きられたら、また1時間頑張って生きていよう」というほどの酷い鬱に陥って、クリニックを受診し通院し薬も飲んで・・・という状態だったとのこと。
その「長い長いトンネルを抜け」たその後は少しずつ、かつて私がお伝えしていた癒しのプロセスを、行ったり戻ったりを繰り返しながら、ご自分なりに緩やかに進めてきた、とのことでした。

自分の生きづらさのわけ、自分という存在そのものに対する罪悪感・・・、それらから目を逸らすわけにはいかなかった、適当に調子よく進むことをしたくなかった、とRさんは話してくれました。
「欲しいもの」が決して得られないということを受け入れて、それでもなお生きていくことを自分に言ってきかせるその難しさ、もうこれまでか、と思うときにチラチラと遠くに見えた気がした希望の光についても語ってくれました。

私は圧倒されて頷くばかりでしたが、本当に尊敬しかない、と思いました。
自分の人生を自分のものにする、というのは、こういうことなんだ・・・と。

そんなお話を、遠路はるばる しに来てくれて、本当に心から嬉しかった。

世界中を移動して大きなお金やたくさんの人を動かしていたお仕事をしていたRさん、最近、近くのスーパーで品出しをするお仕事をしているのだとか、リハビリ目的で。
使ったことのなかった部分が覚醒してきた感覚がすごく新鮮、これまで出会ったことのないタイプの人たちとの交流を通して感じることも面白く、そして自分に対する慈愛のようなものに包まれるのも新しいのです、と語ってくれました。

「どこにいても、何をしても、自分がその体験を自分に用意したんだ、必ずどれもが宝になるんだ、と考えよう」
「私は自分を、どうやって生かそう」
「今日は何をしよう」

そうやって 一日、一日、なんですね。 行き先ではなく、プロセス、なんですね。

力強さと優しさが格段に増したRさんが これから創っていく物語を、心から応援したいと思います。

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