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ご縁を信じる

何日か前の朝ドラ『エール』に、こんなシーンがありました。
劇作家の池田(演:北村有起哉さん)が、手鏡を持ち頬に付けられた引っ掻き傷を見て「あぁ、結構ヤラれてるなぁ・・・」などと言います、ひとごとみたいに。同居していた女性とケンカをして、その女性は怒って家を出て行ってしまったのだ、と。
それを聞いた主人公・裕一(演:窪田正孝さん)が驚いて「出てっちゃった女性、放っておいていいんですか?」と聞くと池田は、こともなげにこう言います。

「人の縁なんて、なるようにしかならないからなぁ。ほんとに縁があるんだったら、ジタバタしなくても またつながる。そんなもんだろ」

飄々と言う北村有起哉さん、可笑しかったですが、私にはその言葉が妙にしみじみと感じられました。自分にとっての幾つもの縁を思い出しました。

若い時の私は、縁というものがわかっていなかったから、離れたくない人がいたら必死で繋がっていようと思ったし、嫌だなとか忌々しいと思う相手とは なんとか関係が切れるよう努力してみたりしたものでした。
でも今となれば、縁ってそんなふうにコントロールできるものではないんだということがわかります。いくら繋ぎ止めたいと思っても、去る人は去った、切れるものは切れた。そして、”歓迎できなかった” “苦痛でしかなかった” 出会いであっても、縁が在るものは縁があって、どうしようもなかったです。

面白い縁も幾つかあって、長きにわたり、行く先々で「またおまえかーっ!!」というしつこさで出会ってしまう因縁の知人もいましたし、成就しなかった恋愛相手ではありましたが、自分の正念場とか大事な転機というタイミングでは必ずひょっこり現れて絡んで力になってくれた・・・という人もいました。「あのときたまたま、魔がさしたようにAではなくBを選んだために出会えた人が、その後の人生を大きく変えた」・・・ということも。

縁は異なもの味なもの、と言いますがほんとうに、人との縁は面白くて絶妙です、出会いは意味なく起こりません。
そして今振り返ると、自分の人生に現れて関係した人たちとの縁はどれもかけがえが無くて、感謝ばかりです。

だからもし、これは悪縁だなぁと思うものに出会ってもジタバタせずに、自分の行く道に現れた縁はどんなものでも、100パーセントの自分でどっぷり向き合い取り組んでみるのがよいと思います。ご縁を信じましょう。

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