BLOG

退職代行その後の話

*対面セッション休止のお知らせ*
来る東京オリンピックの開催期間を含む下記の期間、銀座での対面セッションは、原則お休みすることといたします。
その間はオンライン・セッションもしくはメール相談をご利用くださいますようお願いいたします。
ご不便をおかけしますが宜しくお願いいたします。
【対面セッション休止期間: 7月21日(水)~8月15日(日)

先日書いた、友人の勤める会社で部下が「退職代行サービス」を使って辞めていった話…(→★)。
その後の話を友人から聞きました。

友人は、その退職した若い社員Aくんの 同期の社員にお願いして、Aくんにメッセージを送ってもらい、その後返事をもらえたのだそうです(一時は受信拒否、着信拒否)。

Aくんは、ひと言の相談も挨拶もせずに辞めてしまったことをとても申し訳なかったと詫びて、人間関係上の悩みを抱えていたものの、社会人、会社員として、そういう、人間関係がどうこうという悩み、我が儘を、先輩や上司に相談するわけにはいかないと思い、思い詰め、何も言わずに代行サービスを使って辞めてしまおう、と判断してしまった…、ということだったそうです。

友人はAくんを「本当に良く気がつくし真面目」「今どき珍しい好青年」などと評していましたが、
聞けばAくんは、日本でとても有名なお祭りのある町で育ち、10代の頃は自身もそのお祭りに関わっていたとのこと。地域で選抜された若者が、すごく厳しい稽古をしてお祭りに臨むのだそう。その活動は、学校の部活との両立も難しいほどハードなもの、とのこと(すごいなぁ…。伝統あるお祭りのある土地に私は憧れます)。
きっとそういう町でタテヨコの関係を学び、そこで身につけた心構えや行動の仕方をもって、社会人、会社員になり、頑張っていたのだろうな…と思いました。
そんな彼だから、東京へ出てきて、いきなりコロナの流行で、同僚、先輩、上司との十分な会話もできず、独身寮でも交流はなく一人で…、という環境は、さぞかし大変だったろう、とも。

彼には「耐え難い」と感じたある上司がいたようですが、その上司というのは友人によると「能力が低く、だらしなく、思いやりもなく、とにかく嫌なヤツで、皆が疎んでいたとのこと。その人にAくんは苦しめられていたそうですが、二人がコンビを組んで取引先を担当することとする、という正式な辞令が伝えられた翌日から、Aくんは会社へ来なくなり、間もなく「代理人」がAくんの退職希望を伝えてきた…、ということも判ったそう。
誰々が嫌だ、などということを申し出るわけにはいかない、と思ったものの、同時に我慢の器が決壊して、退職代行を使って辞めてしまおうと判断してしまった…、そういうことだったようです。

友人は、そんな悩みなら大いに聞いて受け止めてあげたかったし、実際その嫌なヤツはあちこちの支店で問題を起こし異動続きなんだから、打つ手はいくらでもあった、自分に言ってくれたらその辞令も無しにしてくれるよう働きかけられたのに…、と酷く悔しがっていました。「気づいてあげられなかったばっかりに早まったことをさせてしまったなぁ…」と。

私は、なるほどそういうわけだったんだね…と理解はしましたが、でも、若い世代が育ってきた「時代」のこと、いまの世の中の状況、彼らが見て体験している「社会」の冷たさを思うと、切ない気持ちになりました。
おばちゃんは若い人に、もっと のびのびやってほしい、ワチャワチャとやって迷惑かけてほしいと思うけど……。

ちなみに、我が子らならどうするだろう…と思って、娘(31歳)と息子(28歳)に あらまし を言ってインタビューしてみたら、
「社内に “思い浮かぶ顔” があれば、先ずはその人に打ち明けてみるかもしれないけど、どうかな、やっぱり代行使っちゃうかもしれない」
「そんな状況で気持ちが追い詰められちゃってたら、使っちゃうかも、代行」
という答えでした。

そっか…
「代行、使っちゃうかも」なんだ…
そうなんだ…

唸るばかりでした。

※この写真は、忘れられないお客様Tさんの作品。以前許可を頂き使用した作品の中の一枚。Tさんお元気かなぁ…

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP