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どうしても出会ってしまう人

放送中のNHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』。
今朝も泣かされました。

この『カムカム』は、3世代約100年にわたる女性たちの人生を描く物語で、今は2代目ヒロイン・るいちゃんの「るい編@大阪」です。
時代が、ちょうど私の生まれた1962年に始まったお話ということもあって、興味深く観ているのですが…。

るい(演:深津絵里さん)は、錠一郎(演:オダギリジョーさん)にプロポーズされ一緒に東京へ…と言われましたが、身一つで岡山から大阪へ出てきた自分を、何も聞かずに受け入れてくれ、クリーニング店の仕事も一から教えてくれ、娘のように可愛がってくれた竹村夫妻(村田雄浩さん&浜田マリさん)に、そのことを言い出せずにいました。恩がある、そんな身勝手な申し出は簡単に出来ない、感謝の気持ちと罪悪感と寂しさゆえ…でしょうか…。

それを錠一郎がある日お店にひょっこりやってきていきなり、夫妻に、るいちゃんを僕にくださいなどと言ったものだから、るいは激怒するのですが、
竹村のおばさんは「何を言うてるの。そない いつまでも居られても困る」と言い、おじさんからは「うちに跡継ぎがおらんから心配してくれてるんか?」と優しく問いかけられ、おばさんは「るいちゃんみたいなええ子がいっとき手伝ってくれたなぁと、隠居したときに2人でそないな話ができたら幸せ」なのだと言って、るいの後ろめたさをほどいてやります。そしておじさんは、錠一郎に「娘をよろしゅう頼みます」と頭を下げる…、そんな場面が描かれました。

るいの過去を聞き出そうとせず、その一端を立ち聞きで聞いてしまったときも何も言わず、るいの背負っているものを想像しては胸を痛め、るいの “若い娘らしい” 行動を促し応援し、いつもさり気なく温かく、見守って来た竹村夫妻のことを、我々視聴者は知っていますから、今日の夫妻の愛情あふれる彼ららしい言葉には、”朝っぱらから嗚咽した” などという人が続出したわけです。私もその一人。

子どもの知らない親の思いと、知らず受け継がれているもの…、この「3世代100年の母娘の物語」にはそれが描かれていくようです。
とにかくうまい脚本と力のある俳優さんたちの名演に、毎日泣いたり笑ったりしています。

そういえば、大人になって大阪で出会った るい と錠一郎ですが、二人は子どもの頃、岡山で出会っていた…ということが今日はっきりしました。
こういうことは、ドラマにしかない話で現実にそんなことってないでしょ、と思われる方もいるかと思うのですが、意外とあるものです。私も、幾つかのそんな縁を持っています。

今も仲のよい20年来の親友は、20年前に出会うまでに何度も、日本のあちこちでニアミスしていることが判って、大いに盛り上がったものです。かすってるー!、というか、知らずにほぼ会ってたんだねー!と。
私の夫ともキワどいのです。同じ会社には勤めていましたが、大きな会社で違うビル勤務で会うことなどなかったのに、”たまたま数か月だけ” ビル設備の不具合の修繕工事ために、私の居た部署の脇の空きスペースに一時的に間借りしに来ていたために知り合った…という縁なのです。そもそも私が入社した時、夫の居た部署が私の配属先に内定していたのに急きょ別の人になって…と後に聞きましたので、時間調整(?)をしながら、どうやっても出会わせようと〈上〉の見えない方たちが画策してくれたものなのかもしれない、というふうに思っています。

「どうしても、なんとか出会わせよう」と〈上〉の人に仕組まれて出会ってしまう…という運命の人というのが、人生には いるようです。
覚えはないけれど、人生と言う物語のキャスティングには、外せない人というのがあるのでしょう。

 

 

 

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