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自分は嫌われている、という錯覚

自分に自信のない人、劣等感の強い人は、よく「私は嫌われている」「敵意を持たれている」と言います。
そしてそのことを憂えていたり悩んでいたりします。
これは、ご本人からすると “本当にそう思える” ことなのですが、実際は事実ではない場合がとても多いです。

自分は劣等感が強い、という人は、本当は人より優れていたい、まさっていたい、という思いを持っているのですが、そのことに気づけません。「まさか…! 私なんてほんとにダメな人間なんです。人に勝つなんて、考えたこともありません」というふうです。

自分の心の中にある憎悪や敵意を〈外化〉して、本当は “自分のほうが” 嫌っている、 “自分のほうが” 敵意を持っているのに、「私は嫌われている」「私は敵意を持たれている」と思い込んでいるわけです。
この〈外化〉というものに気づいて、解くべき問題は自分の外側ではなく内側にあるのだと認めることができるようになるかどうか・・・。

人が、「他人から向けられている敵意や憎しみ」というのが錯覚で、じつは自分の中にあるものだった、と気づくというのは なかなか難しいことです。怖いし、嫌なものだから、人は上手にすり替える…。

でも、一人では気づけないことに気づくきっかけを何度でも差し出すこと、ご本人が気づいて受け入れていく過程を援助すること、それがカウンセリングの大きな役割のひとつです。
だから私は、使える知識と知恵と技芸をフルに使って有意義なセッションにしようと、いつも考えています。

まさか!な展開になることもある面談ですが、より自分を知りたいと思う人には面白いセッションになると思いますから、ピンときたかたは、どうぞいらっしゃってください。お待ちしています。

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