新しい職場、新しい人間関係に入っていくのがとても苦手、いつも苦労する、不安しかない・・・とおっしゃる方がいます。人の悩みの9割は人間関係、と言いますが、毎日通う仕事場の人間関係がうまくいかなかったらどうしよう・・・と思うのは無理もありません。
特に、人のあれこれに敏感な繊細な人は、どうか ”嫌なこと” “悩み事” が生じない職場でありますように、と祈りたい気持ちで新しい職場に向かうことでしょう。
転職などで新しい職場に勤め始めるときの心掛けとしてお勧めすることのひとつに、職場に居る人たちを「よく観察する」ということがあります。
早く馴染もう、自分を理解してもらおう、と考えて、聞かれてないのに自分の話を喋ってしまう・・・という話をときどき伺うのですが、「解ってもらいたい」が先に立つときというのは大体、相手のことをちゃんと見ることができていません。それではなかなか良い関係はスタートできないでしょう。
そうじゃなく(自分を解ってもらうは追い追い…ということにして)、その職場にいる人たちそれぞれがどんな人で、その場の人間相関図はどうなってるのか・・・という「相手の観察」「相手の理解」を、淡々と粛々と(笑)、していくのがよいと思います。もちろん、挨拶は笑顔でしっかり、仕事はキッチリ。
話すより聴く。理解されるより理解する。ということですね。
それから、変に心を閉ざさず 気楽に居るために、あまり 人づきあいがどうなっていくかなど気にせず、期待せず、大事なプライベートな時間を失くさないこと、別の世界を持っておいて そちらを充実させることが大切かなと思います。
職場が辛くなったとき、生活全部が辛くなってしまわないように。
良い友達ができるとしたらそれは幸運なことだし有り難い、それは うんと楽しめばよいですが、それを目指して一生懸命にならないことですね。
それから、どこにでも “厄介な人” というのはいるものですが、かんじが悪い、意地が悪いとか、逆に、すごく親切なんだけど境界を越えて来るかんじがイヤだとか、そういう人たちに自分の状態が振り回されてしまうというのはつまらないものです。
そういう人たちからは、「この人は、ここ(職場)に全てを注いでこようとしていないんだな」「 ひとりでシュッと立っているのが平気な人なんだな」「自分の場を侵害してこない安全な人だ」というふうに思ってもらうのがよいと思います。
よく観察する。あまり期待しないでおく。プライベートが貧相・空疎にならないようにする。
繊細で不器用でいつも苦労する、という人が新しい職場へ入っていくときのお勧めです。
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