BLOG

今なお「過去」に支配されている、ということ

“ろくな思い出のない”、”嫌な気持ちになるしかない”、”不幸せだった” 子どもの頃のことに向き合う・・・ということに対して、抵抗のある人、あるいは、そのことに価値なんてないと考える人は少なくありません。
「過去は変えられないのだから、今とこれからのことを前向きに考えた方が効率的だし健康的ではないのか?」と。

「過去(子どもだった私)に起きてしまったこと」は変えられない、それは「事実」なのだから仕方がない、と言うのでしょうが、それは違います。
“同じ出来事” を誰かと一緒に体験したとして、それを後で語り合ったら、随分と違う出来事のように記憶していて驚いた、自分にとっては一番印象に残っていることを、相手は覚えていなかった・・・ということってあるでしょう。
同じ時に同じ場所にいたとしても、それぞれが “異なる体験” をしているのです。
問題なのは、その出来事を あなたがどう受け取ったか、あなたが どう心に刻んでいるか、なのです。

そして、もう忘れると決めて忘れたことにしている過去から、いまだに自分は支配されている、だから生きづらいし、望む現実を創っていかれないのだ、ということを知った方がよいのです。

「思い出したくもない辛かった子ども時代」と「大人になった今の私」は ガッチリと繋がっていて、「今の私」は「子どもの私」の見ていた世界に引き戻されることは度々あるし、その頃に学んだ生き方(処世術)を今も変わらずに採用、活用している、ということです。

過去は捨て去って、新しい自分、なりたい自分になるんだ、と決めて努力したとしても、自分の心の深いところに持っている「belief (信念、価値観、思い込み)」を変えられないとしたら、それはきっと報われず、「変われない」「生きづらい」これからを生きることになるでしょう。

だから、今と未来を望むものに変えていきたいなら、今なお自分の思考や行動に影響を与えたり支配したりしている「過去」には、丁寧に向き合って、未完の感情を処理し、検証を加えたり、belief の書き換えをしたりする必要があります。
勇気や根気、自分への愛情の要る作業にはなりますが、そういったことに取り組む価値は大いにあるのです。

過去に受けた傷。長らく繰り返し受けていたせいで、それを傷と認識できずにきた傷。
自分の過去にはそれがあって、それへの対処を軸に生きる世界を決めてしまってきたんだな・・・
その世界は、狭くて窮屈で不自由で、自分には合っていない気がする・・・
過去は終わってなかったんだな・・・
そんなふうに気づけた人は、自分の過去に、一度じっくり向き合ってみましょう。
諦めてしまっていた人生を、きっと始めることができますから。

ご相談ください。お手伝いします。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP