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子どもに必要なものは・・・

一昨日は息子と一緒に、私の妹の家に招かれて行ってきました。
妹の家は、我が家から車で10分ほどのところにあるのですが、その娘(私の姪っ子のY(27歳))のファミリーも、最近その近くに越して来まして、そのYが私たちと飲みたいと言っている…とのことで、妹が飲み会を企画してくれた次第です。

Yはいま、2歳の女の子、8ヶ月の男の子を育てています。
Yのことは以前ブログにも何度か書いていますが、ADHDの傾向が強めで、子どもの頃から何かと大変だったのですが、今回、子育てに勤しむYと久しぶりに会ってみたら、いろいろと工夫しながら立派にやっていたし(もちろん、旦那さんが育休を取って一緒に子育てしてくれたことや、家族や周囲の人たちのサポートがあったことのおかげですが…)、何より2人の子どもが、どれだけ愛情深く育まれているかを見せてくれていて、あのYがすごいなぁ、よかったなぁ、と感心&安堵しました。

これから結婚する息子も、そんな従妹の子育てぶりや子どもたちの愛らしさを見せてもらって、いろいろと励まされ喚起され、希望を膨らませていたようでした。
息子は “癒し系” だし 子どもがとても好きなので、2人の子に とっても懐かれていて嬉しそうでした。

妹の旦那さんのHさん(15年ほど前に妹と再婚した人です)にも久しぶりに会えて嬉しかったです。
Hさんは、妻である妹や、その連れ子である二人の子どもを、ほんとに愛情深く守って生活を楽しむ努力をしてきてくれましたが、今は、Yが産んだ孫たちのおじいちゃんとして、すごくよくやってくれていました。もう可愛くて可愛くて…というのが迸っていました。

Hさんは「漢」と書くのがぴったりの「おとこ」、男気溢れる「おとこ」です。相当な力持ちで、武道家。そしてすごく優しい。

聞けば 育った家は貧しくて、男兄弟5人(!)の末っ子としてカオスのなか育ったそうですが、7人家族で部屋は2つ、食事は大皿料理のみで うかうかしてると食べ損ねる、プライベート空間なんて全く無し、という環境でしたねと言って笑います。
でも、経済的にはとても不自由をしたかもしれないけれど、ご両親やお兄さんたちから、どれだけ可愛がられ、たくさんの愛情を注がれて育ったかが分かる人なんですね。

人って、子どもには出来る限りたくさん注いでやりたいと思ったりするものですが、その「注ぐもの」って、お金や物質ではなくて、ただただ「愛」なんだよなぁということを、私はHさんの強さや優しさに触れる度にしみじみと思います。

私が相談室でお聞きする 子育てに関するご心配事やお悩みには、(じつは与えすぎているのに)もっと与えてやらねばと思う、足りていない気がする、与えられない自分は駄目だと感じてしまう…というものが、ままあります。

たとえば、子どもの進路(学校どころか就職先まで)を、調べまくり調べ上げて最高のものを選ばせたいと思い必死になって戦うとき、
それがうまくいかなかった、叶わなかったといって悲嘆にくれるとき、
あるいは子どもが歩く道に石が落ちているとして、大きな石しか取り除いてやれなかった、小さな石も一粒残らずみんな取り除いてやりたいのに…などと思うとき、
Aという環境を用意してやりたかったのにBしか用意できなかったといって自分の非力を情けなく思うとき、
それって、誰のためにやっているのか、子どものため、というのは本当なのか・・・そこのところを問わせてもらうことがあります。大抵、「ご自分の不安」「ご自分の自信の無さ」ゆえ、子どもに注いでいるのですが・・・。

子どもに必要なのは、物質的に満たされていて “不足” がないことでも誰かより優れていることでも勝者・覇者になる体験でもなくて、ただただ、自分は愛されていたという記憶、自分は大丈夫なんだという感覚。

そのことを改めて確信させてくれたHさんは、相変わらずカツカツですよ、と言って笑っていました。
でも、喜んで惜しみなく差し出す、幸せそうな人なのでした。

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