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決めたら直ぐに動いて徹底的なTくん

一時帰国中の 娘の旦那さん、Tくん(33歳)の話です。

娘ファミリーがいま、8月末までの予定で埼玉の我が家に滞在中なのですが、
先週末、Tくんが撮った写真(子どもの施設に日帰り旅行をした時のものです)のデキが酷い、という理由で 娘が泣く、ということがありました(なにも泣かんでも…と思いながら私は離れた所から夫婦の会話を聞いていました)。

普段、頼まないと娘の写真、母娘の写真を撮ってくれないTくんが、その日は頑張ってたくさん撮ってくれたんだそうで、娘は帰宅後、どんないい写真が撮れただろう…と楽しみに、Tくんの撮ってくれた写真を確認したら・・・
どれもこれも「構図がダメ」「下手にポートレートモードなんか使ったものだから、動き回る娘にピントが合っていない」ものだったようで、娘は「あぁ、せっかくの一日の思い出が・・・」と悲しくなってしまい、しくしく…そして うわーーんと、泣いてしまったようでした、疲れてたんでしょうね。

頑張って撮影してたTくん、可哀相に・・・、と思って夫婦の会話を聞いていたら、Tくんは健気にダメ出しを受けては苦笑いしながら謝り続け、娘があんまり悲しむものだから「今度の日曜日、もう一回チャンスをくれない?」と提案して、予約の必要な、その施設の再予約をしました。

それだけでもエラいのですが(私の夫なら「そんなこと言うならもう撮らない!」と機嫌を損ねます、きっと)、Tくんはこの一週間、仕事の合間に 自力でスマホカメラでの撮影について調べたり自主トレしたりして、さらに出掛ける前日の夜、我が家の書斎を貸してくれと言い、何かと思ったら、Webで受けられる「初心者向けのスマホ撮影講座」を申し込んでいる、と言うのでした。

1時間の講義を受けたTくんは、技術的なことだけではなく、そもそもの心構え…自分の子どもと奥さんを撮影するってどういうことなのか、何を収めて何を表現するために取る写真なのか、みたいなこと…を教わったらしく、「いい1時間だった」「課金の甲斐があった気がする」と笑っていました、手にビッシリとメモを書き込んだノートを持って。

で、日曜日、また家族3人で同じ場所へ出掛けて帰って来たのですが・・・
見せてもらったTくんの撮った写真が、別人のそれみたいに上手で、こんなことを講義で教わったと言っていたこと全てが生きているような、すごくよい写真ばかりだったのでビックリしてしまいました。娘も すごく驚いて感激し、感謝していました。

Tくんは、「父親として夫として、妻子を写真に撮るときに大事なのは とにかく『眼差し』なんだ、と昨晩の写真の先生に言われて、それだけ意識して撮りました。これからもたくさん撮って練習します」と言っていましたが、なんて素直で前向きで優しいんだろうと思って感心してしまいました。学習能力の高さも、さすがTくん☆なのでした。
写真なんてほんとに興味もなく、正直、全然 上手ではないTくんだったので、よく聞く話ですが娘のところには「まともな母子の写真がほとんど無い」状態だったのに、この一週間で、こんなにも変わるものだろうか?と思いました。

このブログに何度か書いていますが、Tくんって物凄く優秀な人なんですね、物凄く、です。T大を首席で出てコンサルタントになって社費で留学中ですがアメリカでも幾つもの企業や機関から誘ってもらって・・・と。
私はそんな人、これまでの人生で会ったことがなかったので、Tくんの 生態(笑) には、すごく興味がありました。
ほんとに頭がいいってどういうものだろう…、この人の頭の中はどうなってるんだろう…、何が得意でどういう弱点があるんだろう…などと考えながら観察したりしてきました、娘と婚約してからこれまでの2年余り。

今回感心したのは、得意なことではないこと(写真)を学んで上達したい、と思ってからの動きの速さと的確さ、それから集中力でした。
ふつう、”努力目標” には出来ても、あんなふうに取り組めるものじゃないと思うし(”課金” までして…笑)、実際にコツを掴んで いい写真を撮れるようになるのに1週間かからなかったのが驚きでした。お見せ出来なくて残念ですが、ほんとに 妻子への愛を感じる素敵な写真をたくさん撮ったのです。

これって、万事そうなんだろうな、ということです。
「やる」と決めたら 直ぐに動く、そして徹底的にやってみる。
そこに不純なエネルギー(不満とか迷いとか葛藤とか…)は入っておらず、とにかく真っ直ぐ。

そういう人は、(もちろん地あたまの良さは前提でしょうが)その素直さと一生懸命さで、選んで進む道が照らされるというか、祝福されるのだと思いました。

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