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二の矢、三の矢

【臨時休業のお知らせ】
私事ですが娘の第2子出産に伴いまして、以下の期間、お休みを頂きます。
  期 間:3月25日(月)~4月末日(予定です)
なにぶんにも不確定な出産日に合わせての休業予告です。ご継続中のお客様には個別に日程調整のお願いをさせていただいておりますが、初めての方、お久しぶりの方にも、お問合せいただきましたらその都度、ご案内、ご相談をさせていただきたいと思います。
また追って休業期間の変更などがあればお知らせいたします。
何とぞよろしくお願い申し上げます。

なにか嫌なこと、苦しいことがあったとき、それが なかなか頭から離れない、辛い気持ちが だんだんと増してしまう・・・という人は、その出来事を、頭の中で “繰り返し再生” をし、類似の出来事を記憶の保管庫に探しに行って見つけ出してきて、1つの辛いことを2倍、3倍、10倍・・・と膨らませ、さらに、こんなことではどうなってしまうんだろう、きっとこうなっていくに違いない・・・などという未来予測をしていることが多いものです。

ブッダがお弟子さんたちに「二の矢」の話をしています。苦しい感情が続くかどうかは 困難な出来事があったときに(一の矢)、さらに自分に向かって「二の矢」を放つかどうかだ、という話です。
たとえば仕事で大失敗をしてしまったというとき(一の矢)、過去の失敗を引っ張り出してきて自分の能力の低さや努力できないところを責め(二の矢)、もう転職するしかないだろうが、よい条件の会社が見つかるだろうか、もし収入が減ることになったら家族は嘆くのではないか、本当に申し訳ない(三の矢)・・・と、私たちは、つい、過去へ未来へ思考を飛ばし、現実に起きたことによるダメージに、過去から拾ってきたものや、想像できる良くない未来を加えて、どんどんネガティブな考えを膨らませて、自分にダメージを与え続ける・・・ということをするんですね。

人は、良いことより嫌なこと苦しいことの方に強く反応しますし、より長く憶えているものです。これは、生命レベルでとんでもない脅威にさらされていた太古の昔から現代まで、変わらず脳のシステムとして搭載されているもので、人間の “デフォルト設定” といえるのですが、二の矢、三の矢を自分に向けて放ってしまい、苦しみを増してまうのは、現代人が 生きにくい社会に なんとか自分を適応させようとあれこれ考え、懸命に藻掻いているからでしょう。

私たちは、現実よりも “自分で作り出した物語” のなかで生きているものですが、そのことにはなかなか気づけません。
だから、”気づけない” 私たちにとっては、とても難しいことにはなるのですが、苦しい出来事を苦しいと感じた時に、そこへさらに苦しみ続けるための材料や燃料を、注がないようにしたいです。

そのためにどうしたらよいのか、と言ったら、人それぞれに合う対策を・・・ということにはなりますが、基本は「抵抗しないこと」「放っておくこと」でしょう。
なるほど、そう来たか・・・、と眺めたら、別のことをしましょう、身体を使った別の行動に移るのがよいです。
そうすると、その苦しみは、パワーを失っていきます。

もちろん、その出来事が存在することを否定する、というのではありません。苦しさを無視する、ということでもありません。
その苦しさは、脳の中で膨張・増大していく前に しっかり手当てをしてあげてください。
独りでは難しいと感じたら、誰かに相談してください。話すは放す、と言います。

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