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「なぜ私は愛されない?」

自分はお付き合いした相手には本当によく尽くすタイプで・・・と語る人の
「なのに、なぜ私は大切にされないんだろう。愛されないんだろう」という苦しい問い。

相手に優しくするからといって、相手によく尽くすからといって、相手から大事にされない、愛されない・・・という人には、それは「恋愛運の悪さの話」ではなくて、「恋」しているかもしれないけど「愛」していないから、なのだろうと思いますよ、ということを、お伝えすることがあります。きょとんとされてしまうことが多いですが。
そして、「尽くしてくれる人がいい、っていう人って、どんな人なんだと思いますか」とも尋ねたりします。

「恋」って、胸が苦しくて居ても立ってもいられないかんじで、”燃え上がる” みたいな言い方をされたりするとおり、激しい感情に振り回されたりするものでしょうが、そういうとき自分の心の中に何が起きているかと言ったら、不安やら寂しさやら嫉妬やら憎しみやら罪悪感やら・・・とにかく様々な強い感情が湧いて出てきている状態なんですよね。

そして、「恋」って、相手のことを求めて、相手を自分のものにしたいというような「欲望」なんですよね。
「尽くす」ということの裏にも、「〇〇するから、どうぞ私を欲しいと言って! 離さないと言って!」というものがあって、やっぱりそれは「欲望」の話。

欲しい!ということも、欲しいと言われたい!ということも、どちらも「愛」の話じゃないですよね。
「愛」のほうは、相手をそのまま受け入れていて、その ありのままの相手を尊重し大事にしている・・・ということなので。

恋愛関係になった相手から「尽くすのに愛されない」、「一緒に幸せになっていかれないような人とばかり縁がある」・・・、そんなふうに言う人は、
自分は相手に(尽くすことによって)愛してもらおうと思っているはずだ、って気づくのが第一歩でしょう、きっと。
誰かが幸せにしてくれると考える人は、誰かによって不幸せになってしまいます。それじゃあ仕方ない。
そうじゃなくて、自分は自分で幸せでいること、先ずは自分のことを(ダメなところ、よくないところも)受容していること、それが幸せな恋愛をする条件なんだと思ってほしいです。

「恋」をするというのは「変わりたい」ということでもあるんですよね。「恋」って意味なくたまたまなタイミングでなんか、しないです。「変わりたい」と思っているときにするものです、じつは。

で、ほんとに、恋をしたら変わりますよね。それって素敵なこと。

「恋」は滅多に永遠には続かないもので(たまーにいますけどね、もう生涯 相手に恋していそうだという人)、大抵、終わります。でも、そこからです。
相手に「欲しいもの」を見つけられなくなって(冷めて)離れることになる
かもしれないけど、
相手への「欲しい」は弱まっても、相手との相性の良さと、人としての魅力(失われず放たれているようなもの)に静かだけど確かな好意や愛おしさで、つながりを強めていく
かもしれない。

愛する人がいる人生を、やりたいですね。
楽しくて豊かですもん。

そのためにはほんとに、「自己愛」が必要です。
自分は自分を大切にしていること、愛していること。

だから、相手にどう尽くせばいいのか、じゃなくて、自分をどれくらい愛せるか、ってことを、何より大事にしてほしいのです。
そこからじゃないと始まらないですからね、よい恋愛は。

 

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