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答えの出ない問いを投げ出さずに考え続ける力 ~『御上先生』

日曜劇場『御上先生』が最終回を迎えました。
日本の教育を変えたい、と文科省官僚になった御上(松坂桃李さん)が、私立の超進学校に出向を命じられ派遣されて、高校3年生のクラスで教壇に立ち・・・というお話でしたが、こんな ”学園もの” は見たことがなく、新しく、歴史に残る名作となるんじゃないか・・・と思えた作品でした。

「霞が関」や「永田町」が出てくる本作でしたが、大人たちの無能さ、変わらなさ、「欲」の犠牲になっている子どもたちを、現場(学び舎)から声を上げ、”ぶっ壊して” 変えていこうとする官僚教師が、令和の高校生たちを導きながら 権力に立ち向かっていく「大逆転教育再生ストーリー」でした。

御上先生は生徒たちにいつも「考えて」と言いました。
そして最終回、卒業式の日に生徒たちに贈った言葉の中に、「考える力」というのは、考えても考えても答えの出ない問いを、投げ出さずに考え続ける力のことなんだ、というものがありました。
それから、「苦しみながら選び取った答えは、きっと弱者に寄り添うものになる。君たちならできるよ。僕はそれを信じている」と・・・。
痺れるじゃないですか・・・。

このドラマは、「考える力」「考え続ける力」さえ身につければ、国を変えていくことだってできる、というメッセージを、今の日本の、そして世界の社会問題(格差社会、生理の貧困、教科書検定の問題、ヤングケアラー、子どもの自殺、戦争・・・)を これでもかと扱いながら、真っすぐに伝えてくれました。

若い世代への信頼と、希望の物語とも思えたこの『御上先生』、
ありがとうございました、自分もまだまだ若い人たちに対してできることを頑張らねば、と思わせてくれた作品でした。

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