彼女の表現

昨日は数年ぶりのお客様がいらっしゃいました。
年齢は私の娘と一緒、そして誕生日が私と同じ。
記録を見たら、初めて来てくださったのは2014年、11歳前。長いお付き合いに感謝です。

このお客様Tさんは、対人関係上の問題をきっかけに辛くなることが繰り返しあるようですが、芸術面に溢れる才能をお持ちで、その内的な世界の豊かさが、Tさんを支えてきたことが分かります。
絵が描ける、写真が撮れる(いずれもプロとしてやれるレベル。以前見せてもらったとき感動して「うわぁ!」と声を上げてしまいました)、文章も上手、昨日聞いたら楽器も相当できるようです。あ、お洋服も縫えるそう。

でも自己肯定感、自尊心というところが傷つけられている 超繊細な人 なので、「自分なんて・・・」「自分はだめだ」の思い(思い込み)が張り付いていて、ある一定以上の近さ、濃さで人と関わろうとすると、難しいことがたくさん起こる・・・。
これだけ繊細で、ちゃんと心の内側へ向かっていかれる人なのだから当然だよなぁ・・・と思いますけれどね。

自己肯定感のお話になったときにはどなたにもお話しするのですが、この自己肯定感って、良い面、ポジティブな内容を “上げていく” ことで高められるものじゃないんですよね。
その逆で、何か失敗した挫折した、とか、自分のダメさに直面した…というときに、いかに自分に寄り添って自分を支え、自分は大丈夫、自分はこれでよしって言ってあげられるか、自分を信じていられるか・・・、そこのところの力を確かなものにしていくことで、上がっていくものなんです。

だからこのTさんも、いつでも、どんなことがあっても、何かうまくいかなくても、「私は私、これでいい」「私は私を信じてる」と自分に対して言うことができればよいなぁと思います。「表現」の手段をたくさん持っているのですしね。
ありのままのご自分を無条件に愛していっていただきたい。誰かと繋がって交流を楽しむにはとにかく「まずは自己愛」、自分を愛しているか・・・ですし。

それにしても、絵や文章を描いたりお洋服縫ったり楽器を弾いたり・・・、そうやって自分の中から生み出されたもの、作品を、それを好きだという人、それを必要とする人に届けられるって素晴らしいことだと思います。
Tさんには、ご自分の才能の表現を うんと楽しんでほしいです。