「なぜ私は自分を大事にしてくれない人にばかり惹かれてしまうんだろう」

「また別れました。またしてもモラハラ男でした。今度の人はゼッタイ違うと思ったのに・・・」
相談室では、そんなお話がときどきあります。

今日は、癒されていない古傷がある人は「不健康な相手」にどうしても惹かれてしまう・・・ということについて書きます。

私たちがどんな人間関係を築くかには、「自己価値感のレベル」が大きく関わっています。「自己価値感」というのは「自分は存在するだけで価値がある」と感じられる感覚のことです。

自己価値感が高い人は、”何をしようがしまいが無条件に、存在するだけで自分には価値がある” ことを知っています。当たり前のこととして知っています。だから、無理に自分の価値を示して「証明」しようとしたりしません。

またそういう人は、他人にも自分と同じように無条件の価値があると知っているので、他人のことも大切に扱います、とても自然なこととして。
そうして、同じように自己価値感の高い人と、穏やかで安心できる関係を築いていきます。

一方で、心に癒やされていない傷を抱え、自己価値感が低い状態にある人、自分に自信のない人は、無意識のうちに「自分と同じレベルの低い自己価値観を持つ相手」に惹かれていきます。
なぜかと言うとそれは、その相手といると「分かり合える人」「同じ世界に生きている仲間」と感じられ、慣れ親しんだ世界の心地よさが得られるからです。

自己価値観が低い人は、ほんとは自己価値観の高い人と一緒にいて交流すれば、自分にも無条件に価値があるんだ、という感覚とか、自分を大切にするってこういうことなのか!ということを少しずつ学ぶことができて、それにつれ幸せになっていけますから、そうすればよさそうなものですが、そうはいかない。それはしない。
「この人は自分とは違う世界に生きてる人だ」と感じることは、心地悪いし、寂しいから、嫌なんですよね。
だからたとえ苦しさを伴う関係であっても、人は「慣れ親しんだ感覚をもたらしてくれる相手」を選んでしまうのです。

自己価値感の低い女性はしばしば、モラハラ気質の暴力的な男性と一緒になります。
これは、実は自己否定と無価値観を強く持った男性(「暴力」や「支配」によって強そうに見せていても、じつはとても弱い人。弱いから強く見せるんですよね…)に出会うと、「あ!この人は私と同じ世界の人だ」「私なら解ってあげられる」「必要とされるに違いない」と思ってしまうことによります。
共依存的な関係や「支配したい人」と「自己犠牲の人」が組み合わさる関係が生まれる背景には、「見えない共鳴」があって、とかく惹かれ合ってしまう、ということがあるんですね。

何度もこういう関係を経験して、苦しめられて、もう懲りたという人。
ここから抜け出すために大切なのは、もちろん、相手を “まともな人” に変えようとすることではなくて、自分自身を癒やす方向へと意識を向けることです。
自分の古傷に丁寧に向き合って、自己価値感を少しずつ育てていくことです。

あなたが健康を取り戻し回復したことの証は、「これまで当たり前だった不健康な人との不健康な関係に違和感を覚えるようになること」です。
「どうして あの人と一緒にいたのだろう」「なぜ あんな人に惹かれていたんだろう」と感じられるようになったら、とりあえず おめでとうです。心が確実に健やかな方向へ動き始めています。

人は、自分を大切に扱えるようになると、自分を大切に扱わない人に、違和感、不快感を覚え、一緒にいられなくなるものです。これは恋人関係だけでなく、どんな人間関係でもそうですね。

この、健やかさを取り戻して 幸せな自分を生きる力 をつけていくセッションは、相談室で扱っています。
幸せでない不健全な関係を繰り返してしまっているなぁ・・・、でもなぁ・・・、と揺れてている方、どうぞ郷家の相談室をお訪ねください。