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「頼ってしまうのが怖い」

カウンセリングにいらっしゃって、胸の内を開示する、そしてそれを受け止めてもらう・・・という新鮮な体験をした人が、
「これ以上頼ってしまうのが怖い」とおっしゃることがあります。

これは、それまで「人様には頼られることはあっても頼ることはない」という心掛け、信条で、生きて来た人が多いです。
小さい頃、心理的に頼れる大人が周囲にいなかったか、早くから自立を求められてしまったか・・・

でも、「精神的に自立した大人である」というのは、依存を排除することではないですね。
(それ無しでは苦しくて居られない、という病気の範疇に入る依存は問題ですが、それは別。)

誰にも何にも依存しないで生きている人なんて存在しないですから、
「私は依存を自分に許さない。誰にも頼らずに生きている」と思っているとしたらそれは「子どもの万能感」と変わりません。
(子どもって、「僕は、私は、ひとりでなんだってできるもん!」と言いますね。)

私たちはいろいろなものに、人に、自分はちょっとずつ依存しながら生きているんですよね。

自分は誰にも何にも依存しない!という調子の人は、自立というより孤立してしまっていると思います。

幸せそうじゃないですね。

真に自立している、というのは、
自分にとって必要な存在を受け入れ、頼りにし、
自分がどれくらい依存しているのかということを自覚していること、
そして相手に感謝できることじゃないかと、私は思います。

ちなみにカウンセリングにおいて、良い意味での依存が起きないようでは、大して深い話になりません。
あまり効果も上がらないです。
まともなカウンセラーなら、そのへんは解っていてしっかり管理とコントロールをすると思いますから、心配ありません黄色い花

もちろん、カウンセラーの未熟さから、あるいは自分の都合でわざと、
クライアントさんを依存させる、という残念な例はたくさんあります。
これは、以前書いたとおりです。

暫く対話してみてどうも安心できない、信頼できない、と感じたら、遠慮なく逃げましょう野兎

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