数は多くありません、年に1~2件ですが、夫のDVに耐えられなくなって「人生をやり直す」ために家を出る、夫の前から突然消えることを考え始めた…、そんな方のご相談があります。
気持ちが固まるまでも、迷ったり怯んだり諦めかけたり…と、心の中には様々なことが起こるものですが、いざ決断をしてからも、”突然消える” しかないケースでは、本当に色々と、慎重に抜かりなく準備をすることが必要です、特にお子さんがいる場合などは。
ご相談者さんは、既に専門家の先生に相談していて、そこからまた、役所や警察、夜逃げならぬ昼逃げを請け負う引越し業者さんらと「作戦」を練っている…という段階の方もいらっしゃる。私に出来るのは、そのプロセスで発生する不安の受け止めや、恐怖に後ずさってしまいそうになっている気持ちを支え、精神的な後ろ盾となることぐらいですが、毎回、普段使わないところを叩き起こすようにして緊張しながらお話を伺い、励まし続けます。
先日、昨年 作戦を決行した方からおたよりをいただきました。詳しくは何も書けませんが、とにかく「突然、消える」ことに成功し、今はお子さんとの暮らしを整えているところだ、と逃げたその後のことを報せていただいたので、安堵しました。
ご本人は、私と繰り返した話を通して、逃げ出すことをゴールにせず、逃げ出してからが大事だし、希望を持ちたい、と思うようになった、とのことでした。
また、ご自分がなぜ、元夫のような人に惹かれ、結婚し、「人として尊ばれない」体験をしたのか、絶好の機会だと思ってじっくり省みた、とのことでした。そこから学んで次へ行くために、この体験は生かしたい、とありました。
「もう、いやだ」「耐えられない」と叫んでくれた、自分の中の自分を、これからはどうか大事に、と思います。
そして、自分が変わったということを証明してくれるような優しい人たちとのご縁があることも、しっかり願ってほしいと思います。
選び取って歩き始めた道に、たくさんの喜びが訪れますように…!
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