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「意識的な呼吸」が不安やイライラに効く理由

今日はちょっと呼吸の話です。

私たちが普段無意識に行っている呼吸には、3種類あります。

まず、意識せずに常に行っている呼吸、代謝性呼吸。これを司っているのは脳幹というところです。
それから、”呼吸法” のように意識的に行う呼吸、行動性呼吸。これは大脳皮質が担当。
そして、こころの動きに左右される呼吸を、情動性呼吸、と言いますが、これは偏桃体というところがコントロールしています。

不安になったりイライラしたりすると、呼吸が浅く速くなりますよね。
これは、呼吸が情動性呼吸モードになっている証拠なのですが、その、情動性呼吸をコントロールしている偏桃体は、さまざまな感情が生み出される情動中枢でもあるんだそうです。

こころの動きと関わる呼吸(情動性呼吸)の制御をしている場所と、いろいろな感情を作り出す働きをしている場所の両方が、同じ偏桃体という場所だ、ということです。

さらに、ちょっと意外かもしれませんが、
不安になったりイライラしたりするから呼吸が浅く速くなるわけではなくて、
呼吸が浅く速くなることで、不安やイライラは高まっていく、筋肉が緊張したり血圧が上昇したりもする、
ということがわかっているのだそうです。

つまり、不安やイライラに襲われてしまってキツい…、という場面があったとしたら、
意識して、情動性呼吸を行動性呼吸に切り替える、
意識して、深いゆっくりとした呼吸を行う、
それができれば、逆に感情をコントロールできる、というわけです。

『呼吸法』というのは、地味に感じる方もいるかもしれませんが、とても有効。
たかが呼吸…などと侮れないのです。

呼吸法については、本でもネットでも、本当に様々なものが紹介されていますし、マインドフルネスの講座などもたくさん開かれていますよね。自分に合うものを見つけて学んでみると、すごくよいと思います。
私の相談室の方でも、いらっしゃった方にはご紹介、ご指導できますので、おっしゃってください。

とりあえず基本を書いておきます。すぐにでも試してみてください。

まず、目を閉じて、胸の中の空気を全部出すイメージで息を吐く(吐き出す方が先です☆)
それから、3秒(4秒でも)かけて、息を吸う、
そしたら3秒(4秒)息を止めて、
倍の秒数(3秒吸ったのなら6秒、4秒吸ったのなら8秒)かけて、息をすっかり吐き出す。
これを、ゆったりとリズミカルに続けます。

これを5分でも続けて目を開けてみてください。
随分と視界が明るく鮮やかになっていると思いますが、そしたらバッチリです、うまく出来てます。

こころと脳はつながっています、
呼吸をコントロールすることで偏桃体を “騙し”、こころを整えることができますよ、
というお話でした。

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