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『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』

映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン  外伝』を観てきました。
この『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、あの京アニ放火事件が起きたときにアニメ好きの息子が勧めてくれて知り、テレビシリーズ(13話)を動画配信サービスで観たことがありました。

主人公のヴァイオレットは、孤児で、幼い時から人間兵器として育てられ、戦場で「道具」として戦ってきた少女です。
両腕を戦争で失っていて金属製の義手を装着しています。また、感情を持っていない、という設定です。
そのヴァイオレットが大戦後、自動手記人形(代筆屋)となり、誰かの思いを言葉にして誰かに届ける仕事を通して成長し、愛を理解していく物語です。
この13話を見た時、京都アニメーションという会社は、こんなハイクオリティなものをテレビアニメとして出していたのか・・・と驚いたものでした。

今回公開になったこの映画「外伝」は、あの事件の前日に完成したのだとか・・・。
画面に映し出されるものすべて・・・木々や花々、海、空、街並み、そこへ注ぐ陽の光や吹く風、雨や雪の粒、ランプの灯、また、建物、小物の数々、ヴァイオレットの瞳、髪、衣装・・・、どこをとっても細やかで優しくて美しく、何度も嘆息を漏らしました。
気づくと泣いていたことも何回か・・・(高波動なものが持つ浄化の力だと思いました)。

このアニメが描いている世界からは、すごい力と、そして愛を、たくさん受け取ることができます。
事件の報道で、たくさんのファンの人たちの「京アニの作品にどれだけ救われたか」「支えでした」「宝物です」というコメントを見ましたが、納得です。
この世界は広くて、美しくて、優しいんだ、ということを再確認させてくれるし、自分の中に密かに抱えている何かの〈種〉の存在・・・それはもう信じられなくなっていたりするものかもしれない・・・、でもそれを、思い出させてくれるんだと思いました。
作品から放射される「愛」のエネルギーと、自分の中にあるそれが、触れ合って共鳴するのだと思いました。

エンドロールにスタッフ皆さんのお名前が映し出されたときは、劇場内のあちこちから、すすり泣きの音が聞こえました。
私も心の中で、「見せていただきました、素晴らしい作品をたくさんの人に届けてくれてありがとうございます」と言い、冥福を祈りました。

公開が延期となり「鋭意制作中」となっている劇場版の映画には、大切に継承されるものと新しく加えられるものの融合によって、きっとまた素晴らしいものになることでしょう。気長に楽しみに待っていたいと思います。

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