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コールセンターへの電話で癒される

認知症の母、85歳、要介護1。
身体的には(認知機能以外)何も問題がないので、今のところ、デイサービスを利用していること以外は 一見 “健康なお婆さんの暮らし” ができているのですが、やはり認知症、お金や物の管理が難しくなっています。

数年前にいわゆるオレオレ詐欺に遭ってからは私が預金通帳やカードを預かっているのですが、近くのスーパーへ行って食料品を買うためのお金を、常にお財布に千円札が数枚入っているようにしています。「買い物」は楽しいようだし頭も使うし・・・ということで、その機会は奪ってしまわないよう、今の段階ではさりげなく見守っている・・・という段階です。テレビでときどきやっている “はじめてのお使い” みたいなかんじですね。
ただ、私はキッチリ出納帳をつけているわけではなくて、大体1日千円程度(ケアマネさんのアドバイス)、常に千円札が数枚お財布に入っているようにお金を補充しているのですが、母はどうもお財布に入れてもらったお金を 少しずつタンス預金に回してしているようで、ときどき、知らぬ間に要らぬ物を通販で買ってしまっている・・・ということがあります。変な便利雑貨とか(要らない)、変なホームウエアとか(要らない)、変な健康食品とか(ほんとに要らない)。

数日前、テレビCMでたまに見る健康食品の会社から、青汁やサプリメントを 定期購入の契約で買ってしまったことが判りました。あぁ定期購入・・・。

請求書+払込票を見つけた私、母の不在中に、その会社のコールセンターに電話をしました。
今回届いた物は まぁよいとして、定期購入の契約は解除してもらおう、そう思って。

認知症の母親が・・・と事情を話すと、対応してくれたオペレーターの女性、こういうケースに慣れているようで、解約はもちろん了承してくれ、さらに「今後もしお母様からご注文を頂戴しても商品をお送りしない、という対応もできますが・・・?」というご提案。
ありがたくそうさせていただいたのですが、その10分程度の電話のなかで私は、なんだか癒されてしまいました。

そのオペレーターさんの対応、対処は、マニュアルに則ったものかもしれないし、その会社の方針・社風でもあったのでしょうけれど、私はとにかく、そのオペレーターさん個人の理解力や共感力の高さや心遣いに、癒されたのでした。
同時に私は、自分が相当、認知症の母が “日々 しでかしてくれちゃう あれこれ” に疲れてしまっているのだということにも気付けました。

これまでもこれからも、自分が全部背負おうなどとは思っていないし、私には “決めていること” があるので葛藤は ほぼ無いのですが、それでも毎日なにかしらの「もう何度言ったら・・・」や「今度はそうきたかっ!」や「まさか そんなことまで?」や「どうしてそうなっちゃうのよ・・・」があり、疲れます。

少し前に、ある友人が、自身の経験から言ってくれた言葉が沁みてきます。
「だんだん出来ることが増えていく『子育て』と違って、だんだん機能が失われていく人の、いつまで続くかわからない『老人介護』は辛いよ。私たちみたいに、もともと愛着がない親の介護だとすれば、そもそも無理なことなんだよ」

・・・なんであれ何かの修行なのだ、自分が(無意識に)必要としている体験なのだろう、そう思いながら私なりの最善を・・・と思っているのですが・・・
さっき階下へ降り母の居間のテーブルを見たら、今朝あれほど繰り返し「今日こそは必ず提出してね」「このバッグ(通所用)から出しちゃダメだよ。このまま持って行けばいいんだよ」と言って聞かせた提出書類が、ぽつんと置いてありました。
私が一瞬目を離したスキにわざわざバッグから取り出して、デイサービスの迎車に乗って行っちゃったのでした。
はあ・・・、なぜだ・・・orz
「施設長さん、すみません! 提出期限から4日目の今日も、持たせることに失敗しました。もう無理かもしれない。郵送しましょうか?」そう施設に電話したら、「ははは、明日でOKですよ。しかし、どーーーしても、なんですね~。明日は成功しますかねぇ」って・・・。

・・・そんなかんじの毎日です。

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