長らくの “気に入らない” 状況から脱却したい、古い傷を癒して回復したい、というとき。
脱却したその後、回復したその後に思いが飛んで、取り組みのプロセスを出来るだけ短く簡単にしたい、早く済ませたい、そう思うことってあると思います。
でも「回復」というのは、一か十かではなくて、回復できたと言えるまでには たくさんの段階があるのです。
だから、自分を今すぐに変えられないからと言って、嘆いたり短気を起こして自分はダメなんだと思ったりしないでください。
回復に取り組んでいる時間は「ロスってる時間」「もったいない時間」なんかじゃなく、
そのプロセスそのものが大事な〈宝〉であり、プロセスそのものが〈人生〉なのですから。
スウェーデンの映画監督にベルイマンという人がいますが、彼は70歳を過ぎてから「自分は50年かかってようやく、自分を理解し解放することができた」と語っています。
自分を癒し解放して、なりたい自分に変わって生きられるようになるのは、そんなにも長い道のりなのでしょう。
精神的な課題に取り組むとき、変わっていこうとするときに、「さっさと」「とっとと」片付けようなんて思わないこと。
身体の怪我や急性的な病気を「さぁ、早く治しましょう!」と言って治癒に向け励むようにはいかないんだということ(もちろん「痛み」や「苦しさ」の強いときは手当てが必要ですが)。
そのことを心得ておいていただきたいと思います。
長い時間のかかるものであり、どこまで行くことになるか分からないものだから、その〈道のり〉そのものを、少しでも あなた好みの 楽なルートにすることです。
近道っぽいから悪路の方を行ってしまおう!とか、景色なんてどうだっていい! とか思わずに。
そのあたりのご提案、ガイド役を、私はさせていただきたいと思います。ご相談ください、何度でも。
丁寧に、ご自身を慈しみながら、一歩一歩いきましょう。
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