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それは「連れて行かれちゃたってヤツ」

この年末年始は、娘と、娘の婚約者と、また双方の家族と一緒に、たくさんの話をしました。
直に だったり、リモート だったり。

コロナ禍で、当人が二人とも社会人留学生で、そして婚約者の家が “世が世なら出会えるはずがない” 格の違いの大きすぎる家であるため、この結婚(のスタート)は、それはそれは たくさんの問題をクリアする必要があって、久しぶりに私も、普段眠っているような部分を大いに使って、積極的に参加をし、応援しました。

娘は初め、「家同士の問題ではなく二人の問題」「彼は旧家の出であってもイノベーター」と思っていたので 大らかに構えていました。
娘も、そして彼も、優秀だし楽天的だし、そもそも 結婚したら、仕事上、居住する場所はおそらく外国であり日本ではない、という予定だったからです。

でも、結婚生活を始める年がパンデミックの年・・・ということで、決定事項だったはずだったものも考え直さざるを得なくなり、調整は枝葉の小さな問題だけだったはずが、どんどん、大きな枝まで、幹まで、根っこまで、それから木の生えている土地の土壌まで・・・(笑)、見ていくことになった、というかんじでした。

でも、こんなことでもなかったら見なかった “そもそものところ” に向き合う機会をもらったことを、彼は(面倒だ)とか(無駄だ)とは思わなかったようで、それどころか、新たな視点を得られた、こんなことに気づいた、といって喜び、感謝するんですね。
そんな内容の電話やメールをもらう度に私は、「なんということでしょう・・・!」と驚き、感動し、改めて娘の頂いたご縁に感謝しました。

真に頭の良い人を見たぞ、とも思いました。
彼は、日本の最難関大学を首席で出て、私には説明されてもちゃんとは理解できない、でもきっと、すごく世の中の人に貢献している仕事に就き、今またアメリカの大学で勉強中・・・という人なのですが、
履歴書的には ややもすると「いけすかない!」みたいに思われてしまう歩みになっているのですが、実際に会って話してみると、全く、まーーーったく、嫌な感じがありません。葛藤が少なく穏やかで、「惜しみなく差し出すのに満ちている」奇跡的な人です。
とても自然に微笑んでおり、楽しんでおり、温厚で誠実で、しかも “新しいことを追求して知らないことを知る” ことへの欲求がとても強く、何より心根が優しく、
私は会う度に「この人、いい!」「惚れ惚れする!」と思います。
娘(せっかち、大胆、少々粗っぽい)も、この人と一緒に行くことで、想定外の出来事への処し方を学んだり、寛容さを身につけたり、ほんとに自分を生かすことで他者を尊重することを理解したり・・・ということになっていく気がします。どこまで行けるのかな?この二人は・・・、と私はワクワクしています。

娘はイギリスの大学院に入学したものの、結局、渡英は断念、履修は、修了まで全てリモートで、ということになってしまいました。このことは残念だったなと思っていたのですが、娘は彼と、留学セミナーの説明会で、たまたま席が隣同士になって・・・という出会いなんだそうです。
「それはもう、出会うために(目に見えない存在によって)連れて行かれちゃたってヤツだね」「互いに、予定変更して調整して複数回あった説明会のその回に行ったんだから、すごいね」「〈ご縁〉ってそういうものだね」・・・と、そんな話をしています。

お正月に放送された『逃げ恥』SPドラマ、私は娘と観ましたが、彼も実家で一人で観たそう(彼、ドラマ好きで映画好き。嬉しい)。
いろいろと沁みるメッセージがありました。
二人には、「♪ 夫婦を超えてゆけ、二人を超えてゆけ、一人を超えてゆけ」だね☆ と、振り付きで歌っておきました。

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