*「対面セッション休止」延長のお知らせ*
7月21日(水)より 銀座での対面セッションを休止してまいりましたが、新型コロナ感染症の流行の状況を考慮し、引き続き「対面セッションは休止」とさせていただきます。
当面はオンライン・セッションもしくはメール相談をご利用ください。
再開を決めました際にはまたお知らせいたします。ご不便をおかけしますが宜しくお願いいたします。
ご質問等ございましたら、お気軽にメールにてご連絡くださいませ。
階下に住む母親。認知症を発症してはいますが、今のところ日々の暮らしは概ね一人で送っています。
私は、お金と物の管理、それと時間の管理をしているくらいなのですが、毎日朝晩、各部屋に設置してある「見守りカメラ」で、母のすることを確認しています。”覗き見” です。
今朝もいつものようにカメラを繋いで見てみたのですが、もう起きなきゃデイサービスのお迎えが来てしまう…という時間だというのにスヤスヤ寝ているので、びっくりして起こしに行きました。そうしたら、
「私は朝が苦手。若い時に早起きさせられたから、”その分” もあるかな、朝はゆっくり起きたいのよ」
などと言うんですね。”その分” って、それ、いつの分?(笑)
(母は 朝4時に仕事が始まる毎日を送る、という “女工哀史” みたいな過酷な体験をしているのです、15歳くらいから…。)
私は、言い訳も思い出話もいいから早く支度して~!と急かしましたが、本人は全く慌てずケロッとしていました。
そういえば、母は老人なのに「夜更かしで遅起き」ですが、なんというか、意地でそうしている感があります。
まだ寝るもんか、と、まだまだ起きないぞ、という意地。
食べ物の方も、子どもの頃貧しくて食べられなかったから…と言って、肉や鰻や揚げ物など、昔憧れたという物ばかり買ってきて食べています。胃もたれしないのかしら、と呆れるほどですが、注意しても覚えていませんから、最近はもう好きにしたらいいと思って、自由にさせています。
とにかく、睡眠についても、食生活についても、母の「○○したい」には「子どもの頃に叶えられなかったこと、制限されたこと、その反動」が感じられるんですね、もう85歳ですが…。
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先月、田村正和さんの追悼企画ということで『古畑任三郎』の再放送をやっていました。
私は、本放送のときに、ほぼ全ての話を観ているはずですが、今回の追悼放送もまた、録画して観てしまいました。好きねぇ。
今回放送されたもののなかに、沢口靖子さんがゲストの「笑わない女」というお話がありました。厳しい戒律のある宗教が母体になっている全寮制の女学校が舞台のお話です。
『古畑任三郎』のドラマは毎話、冒頭、古畑が真っ暗な画面の中央にひとり立って語るシーンで始まりますが、この「笑わない女」の回のオープニングシーンで古畑は、こんなことを言っています。
「学校には様々な規則があります。前髪は眉毛にかかってはいけないとか、スカートは膝上何センチでなくてはならないとか。
私が通っていた高校にはこんな校則がありました。自転車で登校してはならない。登校するときは必ずネクタイしなくてはならない。うなじは、いつも刈り上げていなければならない。
つまり、そのときの反動で、今の私がいるわけで…。うっふふふっ・・・」
そう言って笑う古畑に、思わず吹き出してしまいました。三谷幸喜さんらしい台詞。
古畑任三郎は、うなじの髪は長く、ネクタイを締めることはなく、現場には自転車で現れますもんね。
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母の「反動」。
古畑任三郎の「反動」。
なるほどねー、と思った話でした。
皆さんにも、「子どもの頃こうだったからその反動で・・・」ということで やっていること、やめられないものって、何かありますか…?
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