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接いだ桜の木、大きく育ちますように

昨日は、ネット上にたくさんの記事やコメントを見かけましたし、私自身も娘の旦那さんのお母さんや友人とLINEで感想を伝え合ったり・・・と盛り上がったのですが・・・
朝ドラ『らんまん』、昨日は前半の最終話でした。

昨日のお話、何が胸を打ったかって、主人公・万太郎を育てた槙野タキ(演:松坂慶子さん)という女性の、見事な生涯の終え方でした。
タキさんは、夫にも息子にも先立たれて以降、土佐の名門の造り酒屋「峰屋」を女手一つで切り盛りしてきた人です。
どれほどの重責を背負ってやってきたのだろうと思いますが、その峰屋を守ること専一に生きたタキさんが、強い心、深い愛情で子どもらを育てあげ、幕末から明治という大きな変化の時に、いろいろと葛藤はあったでしょうが自分の命が尽きた後の子や孫の姿を想って生涯を閉じました。
タキさんという一人の女性の人生の見事さ、人間の偉大さ、愛の深さ、そしてそれが、遺された人たちに継がれていくだろうということが ひしひしと伝わってくる15分でした。泣いた~・・・。

皆にとって大切な、立派なヤマザクラの大木を見に行った場面。その桜の木は病気で切り倒さねばならないということでしたが、植物を学ぶ万太郎が治療の手立てを探すべく奔走するもが分からず、タキさんに詫びると、タキさん「天寿がありますきのう」と言いました。
そして、木の病気は治せなかったけれど、病の出ていない若い枝を接ぎ木した、と万太郎が言う小さな桜の木を見ながら、「大きゅう育つとええのう。楽しみじゃのう」と言って、自分がもういない未来、大きく育って花を咲かせた桜の下で息子や娘がその家族と笑い合っている姿を目に浮かべ「らんまんじゃ」と微笑みました。
“朝ドラ史に残る名場面” のひとつでは?と思いました。

近頃、自分が生涯を終えた後の子どもや孫の生きる世界を想うことが増えた私なので、ほんとに「天寿がありますき」は身に沁みますし、自分の残りの時間で何か少しでも後の人たちに伝えて、それが継がれていくことを よく願うのです。

数日前も、娘と孫と一緒にショッピングモールに出掛けたときに ちびっ子を遊ばせる場所に連れて行ったのですが、そこに来ていた何組もの小さな子どもとお母さんたちをぼんやり見ていて、この先の日本と世界が、安心で温かくて楽しいところだといいなぁ、みんな幸せだといいなぁと思って、気づいたらちょっと涙が出てました(笑)。ふふ。いろいろ弱ってる(緩んでる)んでしょうね、私。

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