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アイスを勝手に食べちゃうけど、好き

先月も書いた、娘婿Tくん(33歳)の話です。
娘ファミリーがいまアメリカから帰って来ているのですが、5月下旬から我が家に滞在しているものですから、平日は毎朝毎晩、そして予定が無ければ毎週末は、娘夫婦と孫娘と一緒に過ごし、食事をしています。
娘と孫はいいとして、Tくんは、私にとっては義理の息子、血縁関係のない人ですから、私、初めはいろいろと気を遣ってしまい、疲れ気味でした。どんな食事を出したらいいかな、とか、パジャマで廊下を歩けないな、とか・・・。

でも次第に、Tくんが全く気を遣わない人だと分かって(娘から聞いてはいましたが、実際同居をして思い知って)、私にしては珍しく、いや、人生初めてですね、「他人が毎日家に居ても、ほぼ気にならない」状態になりました、さほど時間がかからずに。

なぜこの私が、他人である義理息子Tくんに気を遣わないで居られて、むしろ心地よくなっているかというと、それは、Tくんがとにかく自由で、娘も呆れる “厚かましさ” で義理母(私)に懐き、言いたいことをいい、やりたいようにし、快適に過ごしていて、それを私は「こういう人もいるんだな」「羨ましいな」「こういうふうだから、世界中の様々な文化を持つ人たちと、しっかりと繋がって信頼し合って、協働できるんだな」と感心、尊敬してしまったからなのでした。

信じられないくらい「気にしない」寛大な人なので、内心、(もうちょっと義母には気を遣いなさ~い!)と思うときもありますが、腹に何も持っていなくて、裏表が全くなくて、無理していなくて、大抵ご機嫌で笑っている…ということを知ってからは、こちらも安心、リラックスができるようになりました。
注意事項や苦情があるときも、躊躇わずにそのまま言えばよい、というのは、私にとっては新しい学びでした。Tくんは娘とも、ちょこちょこ口喧嘩をするのですが、とにかく納得するまで話をして解決するので、これ、いいことだなぁ、若い頃の私には出来ないことだったなぁ…と思います。私はいちいち話を大きくして、怒りを増大させたり、拗ねたり、嫌な気分をいつまでも引きずっていましたので…。

人って、何考えてるか分からない、とか、ほんとは違うこと思ってそう、とか、嘘や得体のしれなさやハートを閉じていることには警戒するから緊張させられるし、「なんか好きじゃない」ということになりますよね。そうじゃないTくんを見ていると、あぁ、こんなふうで居られたら、人生楽しいだろうな…と思うのですね。

心身ともに丈夫で健康、ということです。すくすくのびのび、育ったんでしょう。
私などには考えられないほど、自尊心が高いです。たとえ大失敗したって挫折することがあったって、自分のことを責めたり見限ったり諦めたりすることはないと思います。当たり前に「何があっても自分は自分と一緒に居る」し、困ったら誰かに助けてくださいと言えるし、最善を尽くせばそれでいい、出来ることをやって人生楽しもう、心からそう思うんだと思います。最強。

昨晩は、冷凍庫に入れてあったはずのアイスクリームが消えていたので、もしやTくん?と尋ねたら、「あーーすいません!食べちゃいました」と悪びれず答え、娘に「ありえない。よくまぁ、嫁の実家の冷凍庫に入ってるものを勝手に食べるよね」と呆れられていましたが、私も「そりゃヒドい」と溜息をついてみせたら、モーレツに謝って「明日買ってきます!いろいろ買ってきます!」と言った…ということがありました。
なんか、そんなかんじでみんなでゲラゲラ笑ってばかりいる毎日ですが、有難いことだなぁと思います。

Tくんは娘たちより一足早くアメリカへ戻るのですが、それまで、あと十日。
心を込めて “日本の美味しいごはん” を作ってあげようと思います。

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