継がれていく

自身の改製原戸籍を取る機会がありました。
昔の戸籍は 手書きの文字がみっちり並んでいますが、読みにくい文字で書かれた「母親の出生~結婚に関する記述」の部分を読んでいたら、えっ!?と声を上げるような内容が書かれていました。知らなかった。驚いたなぁ…

母に話してみたら、認知症のせいもあるのでしょうが、大して興味のない様子で「昔はいい加減なのよ」「そんなもんでしょ」みたいなことを言うだけでした(えええ? 雑ぅ~)

また別件で、たまたま先日、会ったことのない遠い遠い親戚の代理人の司法書士から、その親戚の亡くなったご主人の遺した土地建物の相続登記のためにご協力を…とのことで、添付資料として、縦に横に広がった「家系図」が送られてくる、ということがありました。
それを見たときも、横に広がったところの人たちはもちろん、直系尊属に関しても、3代遡ったところには知らない情報が書かれていてびっくりしました。

そんなことが続いたので、私独りで、HNKの『ファミリーヒストリー』みたいな調子で?脳内に家系図を広げ、ご先祖さんひとりひとりにスポットを当てて(当てたところで何も分からないのですが、持っている情報を併せて妄想して)、会ったことのない自分の先祖の人生に思いを馳せてみたのですが、想像すると、なんともいえない不思議な気持ちになりました。

たとえば、曾祖父は3度結婚したようですが(初耳)、何度結婚しても妻は早くに(みんな20代30代で)亡くなっていることが判りました。
そのうちの一人、祖父を産んだ人も、祖父が3歳のときに、女の子を産んですぐに、産んだ娘と相次いで亡くなってしまっていたことも判ったのですが、
「ああそうなのか、おじいちゃんは、妹を産んで数か月というところでお母さんが亡くなってしまうという経験をしていたのか・・・」
と、これまで聞いたこともない話を家系図を見て初めて知って、切ない気持ちになりました。

最近、戸籍の広域交付制度が始まったこともあって、家系図づくりが流行っているのだとか。
私はこれまで、自分の家系図など大して気にしていませんでしたが、今回のことをきっかけに(今回情報が集まったのは母方)、父方の家系図も作ってみたくなりました。これは、還暦を過ぎ、だんだんと自分の人生を閉じていくことに意識が向き始めるようになって・・・の心境の変化だと思います。
知ってどうということもないのかもしれませんが、血脈というんでしょうか、継がれているもの、継いで渡していくもの・・・みたいなものを、頭の隅に置いておくというのもよいものかもしれない、そう思いました。

一昨日は孫娘(3歳)の七五三のお参り、お祝いを、都内の神社で、関西から娘婿の両親にも来てもらって行いました。
無事に成長して3歳になった孫娘の晴れ姿を見て(婆Aと婆B(私)、可愛い可愛いと喧しかったです)、この子も両親とそれぞれの先祖から、いろんなものを受け継いでいるのだな、それらのうち、どんなものを表し、どんなものを使って、生きていくことになるのかな?と思いました。
どうかこれからも、すくすく育って幸せに!と祈った 婆Bあかり です。

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