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『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

例によって、劇場内で最高齢だったかな。
公開初日の一昨日、公開を心待ちにしていたたくさんのファンの人たちに混じって鑑賞してきました。

この『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、2018年にテレビアニメが放送された京都アニメーションの作品ですが、私は “アニメオタク” の息子の薦めで、本編12話をNetflixにて観て すっかり魅了され、昨年公開の『外伝』も観にいきました。

今回の劇場版作品は当初、今年1月に公開が予定されていましたが、昨年7月に起きた放火殺人事件の影響で延期に。そして、今年4月に公開される予定でしたが新型コロナウイルスの影響で再度延期となっていました。
だから昨日はもう本当に、ファンが待ちに待った公開だったのですね。

この物語は、かつて「武器」と呼ばれた少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデンが、大戦終結後、手紙を書く代筆業「自動手記人形」の仕事を通して描かれる、感情を持たない彼女が “愛” を知っていくお話、成長譚です。

世界に多くのファンをもつ京都アニメーションによって制作されるこの作品は、美しい映像、情緒あふれる豊かな世界観、登場人物の繊細な心情描写・・・と、本当に心を掴まれ震わされる素晴らしい作品ですが、
本作(ファイナル)では私、改めて主人公ヴァイオレットの人生を、”母性を刺激されながら” 観たように思います。そんな人は他にいなかったと思いますが・・・。

戦地で拾われ、 幼くして少女戦士(武器、道具)として過ごしていた頃は、人の感情というものが分からなかったヴァイオレット。
戦争で両手を失い義手を付けてから就いた代筆業、そこで出会う様々な人たちの思いに触れ、愛情を受け、少しずつ人の感情を理解し、成長していくわけですが、
やはり「あいしている」というのがどういうことなのかを理解するようになる、ということ・・・、というか自身の中で発露の時を待っていた彼女自身の愛の、純粋さ、一途さがもう、尊くて愛しくてかなわん、というかんじなのでした(笑)

誰かの思いを手紙にして大切な誰かに届けるという仕事を通して成長した彼女が、自分の思いをしたためた手紙を書く・・・、その思いはさて届くのか・・・というお話でしたが、リアルに感情が表出するヴァイオレットの、表情の変化を見るだけで胸いっぱいでした。

劇場の席はひとつ空けて座る形ではありましたが、ほぼ満席。
映画の中盤から、すすり泣く声が聞こえ、涙を拭う姿が見られましたが、私は、お話そのものよりも、大変な困難に見舞われながらもこの作品を完成させた京都アニメーションの皆さんの、才能や高い技術やプロとしての矜恃、何より込められている愛に涙しました。マスクをして泣くのはなかなか大変なことでした・・・。
今回もエンドロールのときには拍手が起こり、「ありがとう」の声さえ聞こえてきました。
そんなファンの皆さんの思いもまた、胸に迫ってきました。
平日の朝っぱらから・・・と我ながら苦笑しましたが、良い作品を堪能しました。幸せな時間でした。

 

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