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「相談」は難しいけれど

誰かに話を聴いてほしくて打ち明けた、相談してみた…というとき、
聴いてもらって楽になった、救われた、という体験をお持ちの人はたくさんいると思いますが、
逆に、モヤモヤして嫌な気持ちになった、傷ついた、なんだか余計に辛くなった…というのも、ときどき聞くお話です。
相談事といっても様々ですが、ここで言うのは「気持ち」の問題で相談したときのことです。

相談した相手は快く聴いてくれたはずなのにどうして、かえって辛くなる、ということになるのでしょう。

それはきっと、あぁこの人は解ってくれないんだな…と感じたから、あるいは、低く見られたようで惨めな気持ちになったから、なんじゃないかと思います。
自分の経験や世間の常識を持ち出して、”正しいこと” を “上から” 言われた気がして、そういうことじゃないのに…と感じたとか、ただ味方をして欲しかったのに “中立” “公正” な立場で意見してきた、とか、「そんなもんだよ人生なんて」「人それぞれだもん仕方ないよ」「もう忘れなよ」というような、雑なことを言ったとか…。
相手はあなたの悩みを “解決してあげたい” と思ったのかもしれませんけれど、それはきっと望んではいなくて、ただ聴いてほしかっただけ、共感してほしかっただけ、ということだったのかも。

 

私は仕事でいろいろなご相談事をお受けしますが、プライベートではもちろん、この年になるとあまりありませんが、誰かに話したいなぁ、相談してみようかな…と思うことが、たまにあります。たとえば「まいったなぁ…。どうしたものだろう…」とか。

そんなとき思い浮かべるのはやっぱり、言葉では多くを返して来ないけれど「理解してくれた」と思わせてくれる友人の顔です。
あるいは、信頼できるプロ・カウンセラーに連絡します。
プロでも友人でも、ちゃんと苦労してきていて、自分のものと他人のものを区別できていて踏み込んで来ることをせず、でも温かい人。
そういう人にしか、話しません。
大事な、柔らかいところの話を、たとえ善人で人が好いというタイプであっても、ガサツな人、狭い人には、決してしません。

相手を見究める力。これは、生まれつき高い人もいると思いますが、やっぱり練習です。経験です。
何度も痛い目に遭うと次第に懲りて、もう誰にも話さないぞ、みたいになってくることもあるかもしれませんが、諦めずに。
難しいことではあるけれど、人は 理解をされたいし、共振・共鳴によって救われるということは大いにあると思うので。

相談したり相談されたり…、それを上手に出来る人の生活・人生はやっぱり、豊かだなぁと思います。

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