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伴走者を得ること

私は現在、対面・リモート・メールの3種類の手段で、お客様のご相談に乗っています。
大抵の皆さんは、「集中的に何度か利用して、あとは半期、四半期に一度などの周期でリピート」「困った事態になったときのスポット利用」「ときどき。思いついたときに連絡してみる」「疲れて心に元気や潤いが足りなくなってきたら…」というふうに、それぞれのパターンで連絡していらっしゃいます。

けれど、とにかく長いことお独りで頑張って来た方が、何かのきっかけで(あるいは決壊直前になって)訪ねあたってこられた…というような場合では、3回、5回…と回数を重ねていくことを、とても怖れる、ということがあります。
「こんなふうに何度もお世話になるのは “依存” ですよね、いけませんよね」「このままだと私は郷家さんに依存してしまいそうです」というふうに言われたことも何度もあります。

人に依存するのは間違っているのではないか、と考えたり、あるいは過去に、誰かに打ち明けて頼りにしたときに裏切られたとか痛い思いをしたとか…、そんな体験をお持ちだったり、そういうことゆえ、なのだと思います。

重い荷を、持て余しつつも「人生、こんなものなんだろう」と思うことにして、独り抱えて歩いてきたのだとすると、または、せっかく勇気を出して新しいこと(人に頼ってみること)をやってみたけれど残念な結果に終わったという経験をしていると、確かに、(プロとはいえ)他人に心を開くだとか、頼りにする状態を続けてみるだとか、そういうことは、怖いだろうと思います。無理もないです。

ただ、過酷だった過去を振り返り 重すぎる荷を下ろす、とか、枝葉の問題ではなく割と根幹のところの在り方に関わるテーマがあって「創り直し」に取り組むしかないだろう…というときは(「生きながらにして生まれ変わる」ようなことですね)、やはりどうしても、信頼できる支援者と一時的にはタッグを組んで一緒に取り組んでいくことが必要、と私は思います。

それは、その人が人生の早い段階で固く思い込んでしまっている、生きづらさの元になっている信念の部分を検証したり書き換えにチャレンジしたり、そんなプロセスは、単独で進めるのは難しい、という意味でもありますし、
そこのところを抜けて情動が調整されていく…というとき、自分は支援者、伴走者を得ていたのだ(独りではなかった)という体験そのものが大切だと考えるからです。

「私が・堂々と・ここに・在ること」や「人を信じ(=自分を信じ)生きていかれるようになること」・・・、それは、ハナからできている人には、当たり前すぎてかえって意味が分からないことかもしれませんが、
自分という存在が、大切にされず脅かされるばかりだった…という人には、本当に大変なことだと思います。そんな世界が本当にあるんだろうか…と思えることでしょう。

でも、生きていく世界(精神的な世界)を変えたい、幸せになるにはそうするよりほかない、そんなふうに思っている人は、ひとりの支援者を得て、しっかり頼って(利用して)、望む変化を自分にもたらしてあげてほしいと思います。
もちろん、直ぐに完璧な解決ができるなどということはありません。でも、その取り組みによって「生きる世界」を変えることは可能なのです。

その支援者ですが…、支援者を見つけようと思っても見つからない、自分には見る目がないようでこれまでに何度もハズしてる、懲りている、という方もいらっしゃるかもしれません。
そういう人は、出会いをちゃんと願って、眠らせている直感を使ってみてください。
そしてピンときた人とコンタクトを取って、一度お話ししてみてください。
そうしたらきっと分かると思います。メールをやり取りしただけでもわかるんじゃないかしら…、その人なのか、そうじゃないのか…。

「立派なホームページ」や「賑わっているSNS」や「著名であること」は必ずしもアテにならないことでしょう。
とにかくピンときて なんとなく安心できた人、自分の心が開いていくイメージを持てた人のところへ行ってみてください。違ったらさっさと、一度きりで おいとま すればよいのです、遠慮も我慢も要りません。

本当のプロ、良い支援者は、あなたが何を打ち明けてもどんな態度をしても「全わたし」を受け止めて、有効なサポートをしようとするはずです。
そして、あなたを依存させたきりにしないはずです(そういう「欲」とは既に無縁の人でなければ、良い支援はできないと思います)。
そんな人に出会えたら準備完了、”いろいろと始まる” と思います。振り返れば私も、何人ものカウンセラー、セラピスト、ヒーラーたちに、助けられ癒され気づきを与えてもらってきました。

心の旅には、なかなか厳しい局面があるものです(そういう道でも行ってみようと思えば…の話ですが)。
そんなアドベンチャーには、知恵と勇気と限りない優しさで サポーターとして同行してくれる人が必要で、そんな人に出会えたなら、一時的にはうんと依存してOK、その縁を使って進んでいくといいですよ、というお話でした。

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