結婚することになった娘、5月に両家の顔合わせと写真撮影(いわゆるphoto wedding)を行うことになっています。
結婚相手の彼が米国留学中ということ、コロナ禍であること、彼のご家族が遠方在住であることを考え検討した結果、結婚式は延期、披露宴は中止としたのですが、とりあえず家族だけの食事会と記念写真の撮影だけは、2人で渡米してしまうという夏までにやりましょう、ということになりました。
結婚式や披露宴をしないといってもそれは、セレモニーを簡略化するとか安く済ませるとかいうつもりでそのように決めたわけではなく、むしろ本人たちも我々両家の親も、様々な制限のなか、食事会と写真撮影会だけになるとしても、出来うる最高のものを行いたい、心を込めて準備して良い記念になるようにしましょう、という思いを強く持ったことで、それに向けての準備が始まりました。
・・・というわけでこのところ何度か、娘の衣裳選びに付き合っていました。
衣裳って、撮影する結婚式場の衣裳室にあるものの中から選ぶ・・・というのではないんだね?(汗)と私は軽く驚きましたが、娘は、ドレスも色打掛も小物なども、予めネットでよくリサーチして好みの物をピックアップし、実際にお店へ足を運んで試着して・・・というのを、すごく熱心にやりました。私は 撮影係・コメントする係 として同行しました。
何日にもわたっての幾つものお店での試着や打ち合わせには、さすがに疲れましたが、でも「花嫁衣裳」というものについて、いろいろと勉強になり、楽しかったです。
ドレスは、正絹だとこうでポリエステルだとこんなかんじ、これはフランスの〇〇さんというデザイナーで・・・とか、ビーズはチェコのもので・・・とか、数ミリ単位でお直しをするからここのラインはこのように出来ますとか、
この打掛は〇〇織で、ここは箔でここは刺繍で、この古典柄の意味は・・・とか、半襟には誕生月のお花を施しましょうか・・・とかね。
私はいちいち感動して、「あっらぁ~!」「ほほぉ・・・!」と唸りっぱなしでした。
丁寧に作られた美しい品々には、作家さん職人さんの高い技術や心意気が感じられるし、またそれを仕入れて紹介してくれるブライダルサロンのスタッフさんも誇りや愛情をもって接客してくれる。そして、bride本人も意識を高めていく・・・。
ああ、こうやって “花嫁さん” はつくられていくのだなぁ、よいものだなぁ、と思いました。
私はもともと、セレモニーとかリチュアルとかいうものが好きなのですが(めんどくさいとか意味を感じないという人もいるでしょうが、私は、形に則って厳かに執り行う儀式が好き)、
この度も、娘と、彼と、そのご家族みなさんが、結婚に関する儀式を可能な範囲で最高のものを・・・と考えたことで、良いセレモニーが作り出されそう、よかったなぁと思います。
いまどきは、たくさんの先輩花嫁が婚礼の記録を役立つ情報としてSNSにアップしているのですね。インスタ上にもハイセンスなプレゼンをしている “達者な方” が大勢いるのを知って感心しました。
娘もいろいろと参考にさせてもらったようで、両家の顔合わせ食事会も、当人たち主催のものとしてしっかり準備すると言っていました。いまは当日の栞やら二人の生い立ちアルバムやらを作っているようです。
いろいろと制限のある不自由な状況の中、娘たちが「やるからには全力で」と、良いセレモニーをやろうとしているのは、心から応援したい。
惜しみなく祝福のエネルギーを注ぎつつ、見守りたいと思っています。
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