「妻に対して『劣等感』『敗北感』を持ってしまったこと」
「それが苦しかったこと」
これが不倫を続けて家庭を壊したことの理由だと思う、と話してくれた男性がありました。
妻は高学歴で聡明で、主婦としても子供の母親としても申し分なく、おまけに実家には相当な資産があったから、何か大きな買い物をするというときには、自分がローンを組んで・・・と思っても、自動的に実家から資金が調達されて・・・
何も文句はない、感謝しかない、こういうのは嫌なんだなどと言ったらバチが当たる・・・そう思ってきた。
それなのに自分ときたら、己の無力さを棚に上げて、自分が妻を、助けたくても助けることができないことや、役に立ちたくても求められないこと、頼りにされたいのに頼ってもらえないことを勝手に辛いと感じ、このままでは自分の価値がわからなくなると思ったことが耐え難く、
自分のことを頼り、尊敬してくれ、とにかく好きでたまらないと言ってくれた女性と、別れられなくなってしまった。
そして、結局、話し合いの末離婚して、不倫相手だった人とも一緒にならずに別れた・・・。
とそういうお話でした。
なんとなくわかる、と思う方もいるでしょうし、そんな馬鹿な理由で不倫に走り、あげくいろいろ失うとは・・・、と呆れる方もいるでしょう。
私は、そのご相談者さんのお話もわかる気がしたし、もちろん、おそらく一生懸命やってこられたに違いない奥様の立場、お気持ちも想像できるので堪らない気持ちになりました。
そして、男の人っていうものは・・・、人っていうものは・・・、とあれこれ考え、3人の登場人物の思い、望みの違い、ズレを思い、ただただ「仕方がなかったのだろうなぁ」ということを噛みしめました。
先日来られたお客様・・・このお話が届いたらちょっとヒントになるかしらと思って書きました。
自分は、何を行い、何を怠ったのか・・・
これからの自分の人生のために、罪悪感を持つというところから一歩進んで、ほんとの「責任」を認識することかなと思います。
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