相談室にいらっしゃった人がたとえば
「私は父のことも母のことも好きで・・・」
と言ったとします、聞いてないのに。
そしたら私は、問題を解決していくにはご両親や原家族のことを見ていくのがよさそうだ、と思います。
「(不倫中の)彼には彼の奥さんと子どもを大事にして欲しいです・・・」
と言ったら、奥さんと子どもが邪魔なんだな、と理解します。
「不細工な私がファッションとか恋愛とか言うのは間違ってるんですけど・・・」
と言ったら、その、自分を「不細工」と言うのを先ずやめよう、ファッションも恋愛も楽しもう、って言います。
私たちは、ほんとはすごく大切なことについて、嘘を言います。
繊細な事柄だから、奥の方に痛む傷があるから、そこに触れられたくない、ということですが、
相談室でのお話に関しては、そんなふうに言っているのを いつまでも「ああそうなんですね・・・」と聴いているわけにもいかないので、
「う~ん・・・、それを前提にしちゃうと、問題を解いてはいかれないですね」
ということをお話しすることがあります。
「自分の純粋な欲求、望み」をポンと目立つところに置いて認めてあげるのってなかなか難しいです。
正しい自分、美しい心得の自分でありたいものだし、世間の常識、他人の目というのがありますから、そこから外れている思いや考えは、持っていることを自分に許可できないんですね。
でも、ほんとの気持ちじゃないものをもとにして問題解決した気になっても意味はないし、ほんとの望みじゃないものを目指して努力した先に充足感や幸福が待ってることはないです。
だからどうか、できるだけ嘘のない、自分の心に誠実なものを取り出して見ていこうね、とご自分に言ってあげてほしいと思います。
こんなこと思っちゃうなんて間違ってるよね、とか、笑われる?非難される?とか思っても、
「私は父のことも母のことも好きで・・・」
じゃなくて
「私は両親のことが嫌いです」
「(不倫中の)彼には彼の奥さんと子どもを大事にして欲しいです・・・」
じゃなくて
「私は彼が奥さんや子どもを大事にしてるのが悲しい」
「不細工な私がファッションとか恋愛とか言うのは間違ってるんですけど・・・」
じゃなくて
「私は美人じゃないけど、着るものやお化粧が好き。恋愛もしたい」
・・・と、言えるといいです。
(これ、私から見たら、そうでしょう そうでしょう、という感じです。)
そういう ほんとの思い(いわゆる黒いやつとか恥ずかしいやつ・・・)の存在を、しっかり認識できる段階に来た人って、その後確実に癒しや変容を体験していかれます
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