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「嫌いな人」が目の前から消えたわけ

「嫌で嫌で仕方なかった人が、目の前から消える、という出来事が、この1年で2度、ありました」「ミラクルです」
・・・お客様が聞かせてくださったお話です。

このお客様にはずいぶん前に、ユングが提唱した「シャドウ」という概念をお伝えしていました。
私たちは「本当は好ましくないと思っている自分」や「都合の悪い欲求や感情」を抑え込んで生きているものですが、その、抑圧しているもの(=シャドウ)は、他人が〈鏡〉となって映して見せてくることがあって・・・という話でした。
そのお客様、初めは やはり「それはちょっと受け入れがたい」「その、嫌な人は自分の嫌な所を見せてくれている、と言われても、あーそうなんですね、とは言えない」とおっしゃいました。当然ですね、自分は違う、自分はあんなんじゃない、と思っているものです。

でも、何回かのセッションを使いながら、その方はご自分の嫌いな所、見ないようにしてきた所に気づいて、「あぁ、確かに、決して認めたくなかったけど、あの “嫌いな人” の言動の元になっているものは、自分も持っているものだなぁ…」と認めるようになっていったんです。
さらにそれを進めて、どうして自分はそんな気持ち、そんな望みを抱いてしまっていたのか…にまで思いを至らせて、最後には「なんだか自分のことが愛おしい感じさえしてきました」「結構 傷ついてて、必死に生きてたわけですね」というコメントを聞かせてくれるようになり・・・

そうするうちに、自分を困らせたり悩ませたりしていた人が、相次いで居なくなったのだそう。引越して居なくなったり、同じ会社には居るけれど異動していって絡みがなくなったり・・・。これにはすごく驚いた、とのことでした。居なくなれ居なくなれと念じていた頃には絶対に叶わなかったことが、存在が気にならなくなったら本当に消えました・・・と。

そう、”嫌いな誰か” は自分なんだと分かって、今まで抑圧・無視してきた “そんな自分” を抱きしめられると、シャドウはシャドウでなくなるので、消えるんですね。

これ、とても嬉しい体験談でした。
嫌いな誰かが居なくなってくれること自体もよかったね☆というお話なのですが、「その方が、長らく光の当たらない場所に居させた自分がおそるおそる出てきたこと」で その方の力強さや優しさが確実に増した・・・というのを目の当たりにしたことが、私はとても嬉しかったです。

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